出版社内容情報
没後120年。同性愛裁判から獄中の真実、そして死までを新訳書簡で再構成。「どうしようもないけど憎めない」男、ワイルドが甦る!
近年、ニューヨークで刊行された『オスカー・ワイルド全書簡』をもとに、ワイルドが投獄されるきっかけとなった事件の発端から、同性愛裁判、獄中の真実、そして出獄後の放浪、死までを、訳者の詳細な解説と注とともに、ひとつの物語として再構成する。
恋人との愛憎・確執、事件の顛末などが明らかになることにより、深遠な思想とともに、「悲哀の道化師」ワイルドのほんとうの姿を浮かび上がる。
内容説明
スキャンダルを経てなおキザを貫いた世紀末の鬼才その大きすぎた代償。投獄されるきっかけとなった事件の発端から同性愛裁判、出獄後の放浪、死までを詳細な解説と注とともに一篇の小説のように再構成。
目次
前説―ワイルドの前半生と事件に至るまでのあらまし(生い立ちからオックスフォード時代;唯美主義者としてのデビューからアメリカ講演旅行、結婚 ほか)
第1章 三度の裁判(勃発;法廷での争い―原告から被告へ ほか)
第2章 深き淵より(生涯で最も大切な手紙;寄生と支配 ほか)
第3章 新たな牢獄(コンスタンスとの戦い;釈放を待つ日々 ほか)
終章 ワイルドの亡霊(ワイルドの没後;ランサム裁判とワイルドの書簡 ほか)
著者等紹介
宮〓かすみ[ミヤザキカスミ]
1961年北海道生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程中退。横浜国立大学准教授等を経て、和光大学表現学部総合文化科教授。専攻は英文学・思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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