出版社内容情報
初代防衛大学校長が12年間にわたって学生に熱く語りかけた講話と折々に綴った随想を収録。民主主義時代における自衛隊のあり方、そして幹部自衛官の理想の姿とは。今こそ読み継がれるべき名著、待望の復刊
内容説明
防衛大学校に現在も息づく「槇イズム」。初代校長が学生に熱く語りかけた、民主主義時代における自衛隊のあり方、そして幹部自衛官の理想の姿とは?
目次
1 学窓の人となる折に(心の準備;任務と社会、国家、防衛組織;何をどう学ぶか)
2 学窓を巣立たんとする折に(受けた教育訓練の意義;守るのは何か;守る力)
3 記念式その他の折に(任務と生きがい;学生生活談義;気風と伝統)
4 民主主義時代の幹部教育の創造のために(学校環境二題―米英の例;防衛大学校の毎日;心と行為に規律を―国防に就く青年のために;往訪の旅に思う;卒業生に告げる;小泉信三先生;伝説の人吉田元首相)
著者等紹介
槇智雄[マキトモオ]
1891(明治24)年、宮城県仙台市生まれ。慶應義塾大学理財科を卒業後、英国に留学、オックスフォード大学を卒業。慶應義塾大学法学部教授として政治学、英国憲法史等を担当。1952(昭和27)年、保安大学校(のち防衛大学校)の創設に際し初代校長に就任。1965(昭和40)年、防衛大学校長を退職し、白梅短期大学学長に就任。1968(昭和43)年、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Ohe Hiroyuki
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初代防衛学校長である槇智雄氏の講演及び執筆録である。▼将来の幹部自衛官となる若人に向けて熱弁が振るわれている理工系の分野を存分に取り入れた国防に関する合理的な基礎理念を備えることを目指し、日々の集団生活や特別体育課程(スポーツ)の修練を通して、民主国家の一市民としての人間形成を図るという。▼ただ、ある意味驚くべきは、ほとんどといっていいほど「敗戦」に触れられていないのである。敢えて言えば「維持し得べき平和を失い、…無益の犠牲を払った」という程度である。▼当時の世相も分かる一冊といえよう。2020/04/07