ウナノハテノガタ

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  • サイズ 46判/ページ数 215p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120052125
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

楽園ウナノハテノガタを信仰する海の民「イソベリ」は、死を知らない。精霊を司る少年・オトガイだけは真実を知り、死を恐れ、激化する山の民「ヤマノベ」との争いを止めようとする。しかしヤマノベ族の女・マダラコによる攪乱、神・ウナクジラの腐乱によって、「イソベリ」たちは混乱し、オトガイを追放してしまう。果たして少年オトガイは「イソベリ」たちに死を伝え、争いを止めることができるのか。命のはじまりとおわりに触れる、生々しい原始の詩。

内容説明

父は嘘つき、子は怖がり。そこは“弱い命”を集める楽園。死体を運び続ける少年と父。二人が背負った使命は罪か?救いか?原始の海から届くどこにもなかった物語

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

239
大森 兄弟は、初読です。中央公論新社創業130周年記念「螺旋」プロジェクト第七弾です。 http://www.chuko.co.jp/boc/spiral.html 「螺旋」プロジェクト完読倶楽部継続中です。 https://bookmeter.com/users/512174/bookcases/11423997?sort=book_count&order=desc 元芥川賞候補作家ユニットだけあり、純文学古代ファンタジー、シリーズの中では一番難解な作品でした。続いてラスト「天使も怪物も眠る夜」 へ。 2019/08/14

ナイスネイチャ

108
図書館本。螺旋シリーズ6冊目。う~んよくわからない。原始時代なのだがごめんなさい理解できなかった。2019/08/13

mocha

97
はじめは苦戦した古代の言葉が、次第にスムーズに脳内変換できるようになる。それはイソベリ族の生き方を理解していく過程と重なる。「死」という概念を持たない彼らと、狩猟民であり、常に「死」と隣り合わせのヤマノベとの不幸な出会い。伝説のようでもSFのようでもある。見守る者ウェレカセリのことをもっと知りたい。螺旋世界の要素をぎゅっと閉じ込めた根っこの物語。他の作品も読めば補完されるのだろうか? 2020/04/24

あも

97
螺旋古代編_紀元前3千年。山の民ヤマノベと海の民イソベリ。高い崖に隔てられ交わることなく生きていた二つの種族が地震をきっかけに邂逅する。言葉も通じずお互いを同じ生き物としてすら認識していなかった彼ら。後世とは違い、互いに見るだけで怒りが湧きはしていない様子。勿論本作でも争いは起きる。これが数千年かけて遺伝子に憎しみが刻み込まれるきっかけなのか。無邪気な狂人にも全てを知る賢者にも見えるウェレカセリの存在や、原始的迷信、ウナ=海といった創作古代語も興味深いが、とにかく読みづらい…。読み進めるのに随分苦労した。2019/08/11

さつき

81
螺旋プロジェクトに連なる作品。原始の世界を舞台にした物語は好きですが、日本の作品だともっとファンタジーや記紀神話寄りになる物が多い印象でした。この作品は肉体の痛みや腐敗臭など、生々しい感覚に溢れていて、綺麗事ではない「生きること」の力強さを感じました。海と山の対立の描き方も鮮やかでした。真実を知ったオトの葛藤が切なく、先の読めない展開に夢中になりました。2020/07/20

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