出版社内容情報
幕末・明治の芸能を代表する、近代落語の祖・三遊亭圓朝。
江戸から明治への激変期にあって、伝統的な話芸に新たな可能性を開き、「怪談牡丹灯籠」「真景累ヶ淵」などが今なお語り継がれる伝説的な噺家の一代記。
母・兄に猛反対されるも芸の道に進んだ圓朝。
歌舞伎の技術を盛り込んだ芝居噺で人気を博すものの、師匠や愛弟子から嫌がらせにあい、窮地に追い込まれる。数々の苦境を味わわされる中、自らが生みだした怪談噺や人情噺で独自の境地を開き、押しも押されぬ人気咄家に成長するが・・・・・・波乱万丈な芸道を這いつくばり、女性関係や息子との確執にも悩んだ圓朝。
新田次郎賞・本屋が選ぶ時代小説大賞W受賞の奥山景布子が迫る、「伝説的落語家」の素顔とは――
内容説明
裏切り、怨念、なんのその!「牡丹灯籠」「真景累ヶ淵」など数々の怪談、人情噺を残し、江戸と明治を駆け抜けて、芸能の怪物となった三遊亭圓朝。しかし、その実人生は「まさか」の連続だった。師匠に嵌められ、弟子は借財まみれ、放蕩息子は掏摸で逮捕。売れない修業時代から、名人にのしあがった晩年まで不屈の魂に燃えた“大圓朝”の堂々たる一代記。
著者等紹介
奥山景布子[オクヤマキョウコ]
1966年愛知県生まれ。名古屋大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。高校教諭、大学専任講師などを経て創作を始める。2007年に「平家蟹異聞」で第八七回オール讀物新人賞を受賞。09年、受賞作を含む『源平六花撰』で単行本デビュー。18年、『葵の残葉』で第三七回新田次郎文学賞、第八回本屋が選ぶ時代小説大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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