呉漢〈上〉

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  • サイズ 46判/ページ数 352p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120050183
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

三国志よりさかのぼること二百年。王莽の圧政に倦んだ人々は、新たな「天子」を求めていた。貧家に生まれ、一生土を耕して暮らしていくと思われていた呉漢は、食客の犯した罪により、生まれ故郷をあとにすることになる。劉秀の軍に合流した呉漢は、たちまち武将として頭角をあらわし、十四年にもわたる戦いに身を投じることになる。「草原の風」で、名君として誉れ高い光武帝を描き出した歴史小説の大家が、真逆の性格の武人・呉漢の生涯を鮮烈に描き出す!

内容説明

ただの小石が黄金に変わることはあるだろうか。貧家に生まれるが、運命の変転により、天下統一を目指す劉秀の将となった呉漢。時代が生んだ最高の知将・呉漢の生涯を描く!

著者等紹介

宮城谷昌光[ミヤギタニマサミツ]
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とし

106
呉漢 - 上巻。久々の宮城谷作品、名前の読みと、地名に四苦八苦するも、貧しい農民に生まれ家族を支えなければならない主人公呉漢の公平で温厚、真面目で人を信じる生き方凄いですね、下巻は大将軍に上り詰めた呉子顔ですね。2018/03/05

キジネコ

59
呉漢?誰?から読書が始まりました。「話半分」の教えが象徴の様に男の伸長を支えます。無学、謙虚、只管土を見つめる男。しかし品格があり何よりも並外れた度量が人を包み込む。その処世の礎の「話半分」。虚実は分かち難く混在し、様々な形で人に陰翳を齎す。「話は半分位に聞け」と諭されていると思っていましたが然に非ず、丸ごと飲み干して尚、心の半分を残して其れを熟視せよ、という意味だと教えられて曖昧の霧を掃いました。100%の噓も真実もない!では何を如何見るか?を物語は問うています。後漢皇帝劉秀の王佐となる男の物語。下巻へ2018/06/10

イノ

32
人が念(おも)う力とは、小石を黄金に変える。呉漢を諭すこの言葉は、彼自身に染み渡り、やがて彼を小石から黄金の輝きを放つまでに成長させた。前漢末から新朝にかけて、貧しい農民に生まれた呉漢が、光武帝の創業を支える大将軍になるまでの上巻。凄まじ出世話も、呉漢の謙虚で温厚な人柄と、淡々とした語り口がかえって凄みが伝わって来る。2018/03/02

pohcho

28
前漢王朝が終り、後漢王朝になる前の狭間の時代。貧しい農家に生まれた寡黙な青年・呉漢が紆余曲折を経て後の光武帝となる劉秀に出会い、やがては大将軍となる物語。上巻は呉漢が劉秀のもとで大将軍になるまでが描かれている。農民から将軍というとまるで豊臣秀吉のようだが、秀吉のような下品さも必死に頑張って成り上がった感もなく、地味ながら頼れる漢(おとこ)として、呉漢に自然と人望が集まっていく様子が不思議でもあり、面白くもあり。占いや故事についての話がよく出てくるのも中国らしい 2018/01/24

ばんだねいっぺい

26
 呉漢自身の心がけはもとより、祇登の「名伯楽ぶり」が物語のエンジンになっている。2020/02/22

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