感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
麦ちゃんの下僕
176
読友さんのレビューで気になっていた本。恥ずかしながら谷崎潤一郎は全く読んだことがありませんので、入門編として。イントロダクション的な久世番子さんのを除いて、本書で紹介されているのは10作品。原作を忠実に再現していると思われるものから、漫画家さん独自の解釈でアレンジされているものまで、バラエティ豊かなラインナップになっています。中でも好きなのは、近藤聡乃さんの「夢の浮橋」…現実感のある世界がいつの間にか幻想へと変容していく様が見事!古屋兎丸さん「少年」&榎本俊二さん「青塚氏の話」は、内容も画も実に強烈です!2021/03/16
国士舘大学そっくりおじさん・寺
84
谷崎潤一郎全集の版元である中央公論新社の本。さすが執筆陣が豪華である。思えば私は谷崎を読んだ事が無かった。読んで驚嘆。まだまだ知らない世界ばかりである。有名なものには軽くでも触れてみるべしと再認識。久世番子の漫画だけは谷崎の女性遍歴話だが、『少年』『人間が猿になった話』『夢の浮橋』『飆風』『痴人の愛』『続続蘿洞先生』『青塚氏の話』『陰翳礼讃』『瘋癲老人日記』『台所太平記』が漫画に。どれも私が今まで知らない味である。直球変化球ある中、原作が読みたくなったのは山口晃の『台所太平記』(面白かった)。お薦めする。2018/01/05
takaC
78
リビングのテレビ前に転がっていたので読んでみた。まあ谷崎小説が総じてアレだから漫画で描いても奇妙なのは変わりないけどあれこれ超直感解釈な気もする。2017/08/10
吉田あや
71
大好きな久世番子さんの谷崎紹介エッセイ漫画で幕開けする豪華なアンソロジー。さすが番子さん、その世界に入り込み、面白く端的に谷崎とその女性周辺を突っ込みながらちゃんとまとめて着地してくれて最高!よち文とはまた少し違った文豪紹介漫画も連載して欲しい。今日マチ子さんの「痴人の愛」は、谷崎色が完全にマチ子さん色に置き換えられて新鮮に楽しく、濃厚なこの作品がさらりとしながらも少女色が濃くなる変換が楽しい。連幅の掛け軸のように静かな美しさが印象的だった、高野文子さん「陰影礼賛」。(⇒)2022/04/15
ひめありす@灯れ松明の火
70
谷崎といえば大学の授業でお世話になりました。耽美なものが中心の講義だったので、そうでないものに触れる機会はまだ二度目だったりします。妹と兄の男と女だからなのか、なかなか伝わらないもどかしさを描く「人が猿になった話」分かり合えないって悲しいことね。久世さんの谷崎シスターズはさすがの出来。「よちよち文藝部」でも触れていたのが更に面白くなっていました。あとは山田さん、これは原作も読んでみなくちゃ!谷崎というと耽美な物ばかり有名ですが、そうでないものはじわーっと良いお話が多いみたいなのでそちらを読んでみたいです。2017/02/05
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