内容説明
貧しさから進学をあきらめる子や、食事も満足にとれない子がいる。家庭の経済状況で、子供の未来が左右されない社会を作るにはどうすべきか―。大反響を呼んだ新聞連載に大幅加筆した痛切なドキュメント。
目次
第1章 心に傷を負った子供たち
第2章 進路・進学の壁
第3章 親の愛に恵まれずもがく
第4章 母として迫られる人生の選択
第5章 周囲に救いの手
第6章 貧困の連鎖を止めるために
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
75
新聞に時々載っていた記事を思い出しながら読了。取材にあたった記者さんたちの感想や状況も書かれていて、胸に迫る思いでした。子供の貧困は目につきにくい。そんな中で懸命に頑張る子供や、支える方々がいるという事実に感動も。不登校児も貧困が一因になっている事例も多いと。家庭が壊れた時、しわ寄せがくるのは子供。2017/06/01
ゆみきーにゃ
68
《図書館》貧困の話しが淡々と書かれてあり、胸が傷んで仕方ない。母親に捨てられ橋の下で暮らす子。食べるものがなく、ティッシュに塩をかけて食べる子。自分に出来ることは何かを考えさせられた。みんなが幸せに暮らせる世の中に少しずつでもなっていきますように。2017/05/23
ヒデミン@もも
46
貧困に関する本を何冊か読んだが、新聞連載をまとめて加筆されたこの本は素直に受け入れられなかった。2014年当時連載された当時、子どもの貧困が広く社会問題と認識されてなかったと冒頭にあるが、10年以上前から問題視されてきた。その前に読んだ日経、NHKの記者による本とどうしても比べてしまう。取材したこどもは100人以上。そのほとんどが記事にできなかったというが当たり前。一過性の取材に終わらせて欲しくない。2016/07/28
あつこんぐ
43
図書館本。うちの職場にもシングルマザーがたくさんいますが、みんな習い事させたり、旅行に行けたりしているので看護師は金銭的に恵まれていますね。それでも周囲の協力がないとやっていけないようですが。才能ある子が貧困のためにやりたいことが出来ないのが残念です。腐った政治家の給料をそういう子のために使ってほしいです。2018/08/16
おかむら
41
読売新聞連載企画。現状、対策、問題点、支援先等コンパクトにまとまってて読みやすい。やっぱり母子家庭の貧困の連鎖が多いわー。大人の貧困よりも子供の貧困の方が100%本人のせいじゃないから、、もどかしいというかなんとかなんないのかと切に思うわ。そして子ども食堂とか無料学習塾とかの支援の網に引っかからなくて来ない子供の方が多いのかもしれないと思うと暗澹。さらにギリギリじゃなくてプチ貧困な子どももいっぱいいるのかもと思う。どうすればいいのか。学校の図書室に置くといいこの本。いや図書室よりもクラスに1冊学級文庫に。2016/07/14