中公叢書
明治のワーグナー・ブーム―近代日本の音楽移転

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  • サイズ B6判/ページ数 395p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120048418
  • NDC分類 762.1
  • Cコード C0021

出版社内容情報

西洋音楽に文明を見た明治の人々。洋楽は日本人の感性をどう変えて行ったのか。奇態なワーグナー・ブームが語る文化受容のドラマ。

内容説明

西洋音楽が日本にもたらされて一五〇年。日本人は洋楽を短期間に、徹底して取り入れたが、これは世界にも稀な事例なのだ。では、どのようにして洋楽を是とする価値観が生まれ、新しい感性が習得され、コンサートなどの実践が受け入れられたのか。世紀転換期の明治末、宗教学者・姉崎正治(嘲風)の雑誌論文に端を発する「ワーグナー・ブーム」は、日本の洋楽受容の縮図と言っていい。洋楽の流入経路、それに関わった役人や学者、音楽家、「お雇い」教師たちの意図と役割を詳細に辿り、日本近代化のもう一つの流れを描き出す鮮やかな社会文化史。

目次

序章 明治のワーグナー・ブーム
第1章 シューマンの「薩摩潟」
第2章 文明国にふさわしい響き
第3章 「敗者」たちの洋楽
第4章 「お雇い」の奮闘
第5章 二人の洋楽徒―留学・栄達・屈折
第6章 洋楽と明治のハビトゥス
補章 「ワーグナー」はどこから来たか
第7章 「時代閉塞」を打破するタンホイザー
終章 頭を通して聴く音楽

著者等紹介

竹中亨[タケナカトオル]
1955年、大阪市に生まれる。京都大学大学院文学研究科博士前期課程修了。東海大学文学部助教授などを経て、大阪大学大学院文学研究科教授。博士(文学)。専門はドイツ近現代史、日独文化移転史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

国士無双

0
◯最近ミステリーばかり読んでいるので、本書もオーケストラもレコードもない明治の時代になぜワーグナー・ブームが起きたのかというミステリーとして楽しめた。2022/04/24

Yoshi

0
明治の日本の伝統的な長唄や義太夫、浄瑠璃のようなものからどのように西洋音楽への音楽移転が起きたのかを書いている。 その中でのドイツ音楽の隆盛とワーグナーの音楽と思想が日本へどのように影響していたか、日本がどう受け取っていたのかなど興味深く読めた。2019/07/11

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