メディアの展開―情報社会学からみた「近代」

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  • サイズ A5判/ページ数 613p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120047039
  • NDC分類 210.5
  • Cコード C0036

内容説明

江戸時代と言えば、封建的な幕藩体制、内向きな鎖国政策といった負のイメージで語られることが多く、日本は明治維新によって近代国家に転換したとされる。だが、各地の地場産業、衣食住の生活習慣、文化や芸能、老舗の名店、さらには日本語に至るまで、日本の「伝統」の起源は江戸時代に遡る。旅行、博物学、出版、百科事典、図書館、社交などさまざまな「メディア」を切り口に、「近代」の出発点としての徳川時代を考える。

目次

地域文化へのまなざし―『諸国風俗問状答』再読
実証主義の時代―日本科学史序説
探検家の系譜―北方領土をめぐって
知識の整理学―百科事典雑話
叢書と図書館『四庫全書』から『群書類従』まで
メディア・ビジネスのあけぼの―出版業と貸本屋
江戸の「社交力」―自由な「連中」
文化としての公共事業―「旅行の時代」をかんがえる
学問の流行―ひろがる文字社会
隠者の手すさび―「随筆」にあそぶ
タウン・ガイドを読む―都市生態学の系譜
「自由の季節」―「近代」文化史再考

著者等紹介

加藤秀俊[カトウヒデトシ]
1930年(昭和5年)、東京に生まれる。東京商科大学卒業。京都大学人文科学研究所助手、京都大学教育学部助教授、ハワイ大学東西文化センター研究員、国立放送教育開発センター所長、中部大学教授、中部高等学術研究所所長、国際交流基金日本語国際センター所長、日本育英会会長などを歴任。社会学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぽん教授(非実在系)

3
(梅棹忠夫にも連なる)「江戸時代=近代のあけぼの」という視点のもと、江戸時代の各メディアから見える当時の庶民・役人・知識人の生活ぶりが如何に現代にもそのまま通用するものであるかを論じていく。リースマンやパットナムらの現代の社会科学理論がそっくりそのまま当てはまる様子、ところどころ見え隠れする戦後の進歩派主導学問への反感と官儒へのあてこすりへの喝采など、著者自身の庶民風学問スタイルを楽しむという点でも最適の本であろう。2016/04/10

在我壷中

0
『情報社会学からみた「近代」』惹かれて手にするも読み進むにフムフム・・・フムフム・・・私如き凡夫にも引き込まれてしまうのでした。碩学、博学無縁な我が身、ゆっくり、じっくり『日本随筆大成』進めてみたいと2015/07/07

takao

0
ふむ2025/02/17

chiro

0
江戸時代の幕藩体制が地域のコミュニティの多彩さをベースとした文化の隆盛を誇った事がこの著作の詳細な記述でよくわかった。当時の国民の向学心の強さがこうした文化を育んだ事とそれにより多くの才能ある人材が輩出していることを知ると今の低迷している我が国の現状が寂しい。2019/08/16

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