内容説明
治療不可能な重度の肝硬変。痛みに耐えながら残された時間と向き合う。末期の病床から届いたメッセージとは―
目次
最後の食卓
ちょっとだけ食べ知恵袋
あとがきに代えて―「鬼手」
あなたの好きな食べもの書いてみて
著者等紹介
林葉直子[ハヤシバナオコ]
1968年福岡県生まれ。女流棋士、タレント、作家、タロット占い師。1979年、11歳のとき女流アマ名人戦で優勝、同年、奨励会に6級で入会。小学校卒業と同時に米長邦雄棋士に住み込みの内弟子として師事。1980年、12歳で女流2級にてプロ入り。14歳で初タイトルを取り女流王将となる。その後女流王将戦10連覇(歴代1位、14歳3ヵ月でのタイトル獲得は歴代最年少)。1994年に休養宣言し、失踪報道が出る。95年に女流五段で日本将棋連盟を退会(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夜間飛行
159
死後に何か遺せる人は幸せだと思って執筆したという。この『遺言』は幸福論なのだ。病の話はツラいが、言葉一つ一つが明るく温かい。肝硬変で制限だらけ。これを食べたら死ぬとか、歯茎から出血して血だらけとかいいつつ、食べることを楽しんでいる。美味しいものの記憶は滾々と湧き出し、不味いものは忘れていく。オッサン達に連れていかれた料亭の味は忘れた…きっとつまらなかったんだろう。末期癌の大山先生のお見舞いに、何が食べられるかと考え、先生の故郷の水を持参したそうな。食べ物は命の素だ。林葉さんの食べ物の話はとても心にしみる。2020/09/12
らむり
41
タイトルが「遺言」で、職業が棋士。重い本かな、と思ったら、軽くてちょっとチャラい文章。。病気や将棋はほどほどで、ほとんど食べ物のお話です。ヘアヌード写真付き(*_*)2014/06/08
ネギっ子gen
31
かような本を7年前に発刊してるが、現在も意気軒昂に「最後の食卓」名のブログを更新中。天才女流棋士として活躍した著者。不倫、ヘアヌード、自己破産など波乱万丈の末に、酒の飲みすぎで“肝硬変”になり、余命1年を宣告される。で、死を覚悟したメッセージ本を出版した流れ。それにしても著者は、不倫相手があの中原永世名人なため、将棋界を敵に回してしまったね。何と言っても、あそこはまだ男性優位社会だから。私は、著者をDV被害者だと思っている。信田さよ子先生の本は読まれたことはないのかな。達観した明るさの陰に、哀しみを……⇒2021/12/17
gtn
19
いくら酒に強いといっても、毎日ボトル一本空けていれば肝硬変になる。覚悟を決めたのか、本書で自分の来し方を残そうとする。父のDV、不倫、自己破産等を笑い飛ばすように記す。しかし、今世にあまり未練がないのだろう。その笑いは乾いている。2019/10/05
カープ坊や
13
かつての私のマドンナ 「林葉直子」 先日TVに出演した時の激やせ姿は衝撃でした。 肝硬変で療養中の執筆故か 本書は面白くないが 林葉直子の復活を信じて読了。 ただ 中原誠との関係 そして中絶の部分だけは 強烈に印象に残りました。2014/05/19