シャンパーニュの帝国―ヴーヴ・クリコという女の物語

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  • サイズ B6判/ページ数 271p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120044229
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0022

内容説明

19世紀フランス、ワインの仲介をおこなっていた零細企業を、世界最大手のシャンパーニュ・メゾンに変えたのは、一人の未亡人だった。今は、歴史の静かな暗闇に眠る未亡人クリコ。進取の気質、鋭い機知、才能で道を切り拓いた女の一生に光をあてる。

目次

革命の子ども、シャンパーニュの子ども
結婚の誓いと家族の秘密
シャンパーニュ・ドリーム
血のなかの無名性
ワインを仕込む
シャンパーニュの未亡人
共同経営者と見習い
破滅の瀬戸際でただひとり
戦争とヴーヴの勝利
ロシア上空の彗星―一八一一年のヴィンテージ
製造業者の娘
ワイン貴族
災厄に手を染める
シャンパーニュ帝国
偉大な貴婦人
ランスの女王

著者等紹介

マッツエオ,ティラー・J.[マッツエオ,ティラーJ.][Mazzeo,Tilar J.]
文化史を専門とする歴史家であり、伝記作家。コルビー・カレッジ准教授。食やワインに造詣が深く、ワインの産地として名高いカリフォルニアと、大学のあるメイン州で一年を過ごす

北代美和子[キタダイミワコ]
1953年、東京生まれ。上智大学大学院外国語学研究科言語学専攻修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

明野 立佳

3
シャンパンという飲み物がすきなのです。 これは発泡するワインがシャンパンになってゆくまでのお話。そしてヴーヴ・クリコという 女性の人生のお話。ヴーヴって未亡人という意味なんだそうです。2013/01/02

鳩羽

2
シャンパーニュの代名詞ともなったヴーヴ・クリコ、バルブ=ニコルという女性の一生の物語でもあり、悪魔のワインと呼ばれたシャンパーニュが祝祭に欠かせないイメージを伴って食卓に登るようになった歴史の物語でもある。未亡人という無名性を持たなければ実業家として活動することもできなかった、けれど突出した女性の存在はその他の女性の道を閉ざすこともあるというフェミニズムの問題も示唆し、フランス革命からのブルジョワジーがしぶとく生き抜くための逞しさも感じさせる。あと、ワインの豆知識も。2012/11/05

lanikai

1
シャンパーニュといえばドン・ペリのイメージがあるが、実際に工業生産品としてのシャンパンの製法を確立したのはヴーヴ・クリコで、ドン・ペリニョン自身はいかにワインを発泡させないように苦労した人だったのだ、というトリビア。19世紀初頭にシャンパーニュを生産し、王侯貴族を中心に世界的なシェアを獲得、実業家としての才を発揮したヴーヴ・クリコ(未亡人クリコ)。あの魅惑的なオレンジ色のラベルを手元において、じっくりと往時を偲びつつ読んでみるのも一興かと。2012/12/25

今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン

1
シャンパンが飲めるのは時代を逞しく生き抜いたバルブ=ニコルという女性のおかげ、足を向けて寝られません。2012/11/14

よしたけ

0
ブルジョワとして生まれた女性が、フランス革命や王政復古等の激動の中で、未亡人として夫から引き継いだシャンパン蔵を興し、財を築く様を描く。ナポレオンがシャンパン復興に熱心で、生産法をまとめた書籍を編纂したり採冠式でシャンパンを振る舞うなど、シャンパン興隆に貢献した一方、ロシア侵攻がシャンパン輸出を妨げる原因となり、ナポレオン敗退によって輸出が息を吹き返したエピソードなど、歴史を感じるエピソードが興味深い。主人公ニコル•バルブの才覚を表すエピソードも生き生きと描かれており、当時の苦労を窺い知ることができた。2017/11/11

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