出版社内容情報
「拝謁記」の記述が始まる一九四九年、占領下の日本を取り巻く内外の情勢は大きく様変わりしようとしていた。翌年には朝鮮戦争が勃発、冷戦が激化する中、国内でも独立回復に向けた政治的策動が渦巻き始める。象徴天皇となった昭和天皇と、初代宮内庁長官となった田島道治は情勢変化にいかに対応したのであろうか。
内容説明
「拝謁記」の記述が始まる一九四九年、占領下の日本を取り巻く内外の情勢は大きく様変わりしようとしていた。翌年には朝鮮戦争が勃発、冷戦が激化する中、国内でも独立回復に向けた政治的策動が渦巻き始める。象徴天皇となった昭和天皇と、初代宮内庁長官となった田島道治は、このような情勢変化にいかに対応したのであろうか。
目次
一九四九(昭和二四)年二月三日~一二月二九日
一九五〇(昭和二五)年一月二日~九月三〇日
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
読書家さん#2EIzez
3
書評では天皇陛下は戦時中に指揮を何回か出したとありガダルカナルの陸軍へ三度ばかり命令したそうで指揮系統が事実上うまくいっていなかったという。 海軍や内務省、外務省、天皇陛下は裁判で免れたらしい。本書は宮内庁長官の記録で貴重なものを読めることは大変ありがたいことだと思う。 天皇から国民へ責任が変わった今を認識し当時の陛下の致し方なかった状況からどのようにすすむのか、有事の際考える機会で読むべきものかと思う2025/01/16
読書家さん#2EIzez
3
昭和100年というのでまた朝日新聞の書評より 借りた。しかし書評というのは、旅に出るまでの期間と似ていて期待感がありわくわくする 2025/01/15
おい
3
解説の通り、戦前、戦中、戦後の人物に対する昭和天皇の意見がよくわかる。こんなにいろいろなご意見を身近な者に言っておられたとは驚きである。じっくり全巻読むには読力が必要だが、その価値はある。 ★★★2022/04/30
伊達者
2
歴史史料となることを念頭に置きながら読む必要があるが,読み物としても興奮させられる。記録者である田島は読まれることを意識しないで自分の手覚えとして記載しているので当然,第三者である現代の読者にわかりにくい記述も多いのだが,昭和天皇が信頼して本音で語っていることの記録であるとともに田島自身の発言や天皇の発言に対する自分の気持ちや配慮も記載されているので密室の対話を盗聴しているような気分になるところもありスリリング。関連の研究などにも目を配りながら続巻も読んでいきたい。皇族の結婚問題の過程も興味深い。2022/03/09
多読多量連投が日課だった
0
解説先に読んで読んだ方が良かったですねえ。2022/03/22