内容説明
その夜、神聖な木のしたに集まった大小の動物たちが、うっとりと空を見上げていた。「いよいよ今晩…」「楽しみだねえ」人気小説『川の光』の仲間たちが大活躍する待望の短篇集。驚きに満ちた七つの物語。
著者等紹介
松浦寿輝[マツウラヒサキ]
1954年、東京都生まれ。詩人、小説家、批評家。1988年に詩集『冬の本』で高見順賞、95年評論『エッフェル塔試論』で吉田秀和賞、2000年小説『花腐し』で芥川賞、05年小説『半島』で読売文学賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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りょうこ
45
川の光の1と2の間に読むものだったらしい(笑)まぁ外伝なので順番はそんなに気にしなくても良さそうだけれど..せっかくならね..。外伝ということで遊び心溢れる短編集。本編はみんながんばれ!な感じで動物達を応援したくなる作品だったが..。これは(笑)でもみんな可愛かった!川の光..続き出ないもんかなぁ?またみんなに会いたくなっちゃう。2015/11/28
うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
43
「川の光」に登場した動物たちが主人公の外伝です。「月の光、犬の木のしたで、グレンはなぜ遅れたか、孤独な炎、キセキ、緋色の塔の恐怖、リクル・ルパッハの祭り」全7話。フクロウのルチアが怪我をしてねぐらでぐったりとまどろんでいると“帰りたいよ・・”というかぼそい声が聞こえてきた「孤独」の話が一番好き。反対に、容態が急変した女王陛下の元に急いでタミー氏が駆けつける「緋色」の話は、正直読むのに苦労しました。出来る事なら雀のリルの話やモグラの親子の話も読んでみたかったな。★★★2012/09/29
yomineko@猫と共に生きる
33
「川の光」で活躍した動物たちが短編集になって帰って来ました。作者は外伝は本篇を読まなくてもいいとおっしゃってますが絶対に本篇を読んだ方がより一層楽しめます♪2019/05/25
mm
21
3冊並んで置いてあったら、とりあえず全部読んどこ!と勢いで借りてしまう。外伝は短編集。さすが詩人だね、という要素もあって、ハラハラドキドキよりは、詩的で美しい、時に哲学的な感じの作品を含む。考えてるのも猫とか、リクガメとか、フクロウだからね。彼らにはなんか深いところをついてるんじゃないかって言うイメージがあるよね。フェレットも穴熊も、フクロウもネズミも、ハクビシンも詩を詠むんだけど、その動物のイメージとうまくあわせてる。ゴールデンレトリーバーの詠むあっけらかんとした全くノーテンキな詩がわりと好きかも。2018/03/21
りこ
18
川の光に登場した脇役達を主役にした、短編集。個人的には「グレンはなぜ遅れたか」「月の光」が面白かったです。「緋色の塔の恐怖」は遊び過ぎかな…(笑)2015/02/10