内容説明
琵琶湖から、海をわたって中国へとつづく水上の道―当代随一の俳人が、芭蕉の果たせなかった夢を追って西国への旅にでた。
目次
１（芭蕉の夢；杜甫の舟；蕪村の故郷；隅田川；湖南の地；落柿舎）
２（住吉詣で；貫之の道；阪神間；一ノ谷；明石の門；屋島；扇の的；海の要塞；石の庭；海女；白峰；空海；こんぴらさん；塩飽水軍；藤戸；戦艦大和；ヒロシマ；厳島；清盛の王国；村上水軍；子規と漱石；坂の上の雲；周防大島；下関；壇ノ浦）
３（太宰府；いろこの宮；柳川；宮崎滔天；元寇；唐津；平戸；二十六聖人；ナガサキ；壱岐・対馬）
４（釜山；慶州；安東；陶山；ソウル；上海；杜甫の墓；兵陽楼；桃源郷；杭州；故宮博物院；台湾の俳句；非情城市；台湾紅茶；ゼーランジャ城）
５（首里城；読谷村；喜界島；種子島；薩摩隼人）
著者等紹介
長谷川櫂［ハセガワカイ］
１９５４年生まれ。俳人。朝日俳壇選者、「季語と歳時記の会」（きごさい）代表、俳句結社「古志」前主宰。『俳句の宇宙』でサントリー学芸賞、句集『虚空』で読売文学賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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Bkmker
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写真がどれも良かった。そして、地図。日本の真ん中あたりから西側って、あまり詳しくないので各地名が新鮮だった。行って、みようかなぁと思わせるほど。 芭蕉の墓守りとして残りの一生を過ごした弟子、丈草の句が一番心に残っている。 淋しさの 底ぬけてふる みぞれかな2013/10/20
santana01
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「芭蕉の夢（西国への旅）」を現代を代表する俳人が引き継いだ紀行文。それは長崎にとどまらず、韓国そして杜甫の眠る湘江や台湾にまで及ぶ。全体的な印象としては新聞連載という制約からか纏まりを欠き、焦点がボヤけているように感じた。「旅」そのものに関する認識も時代により大きく変わり、その心までも引き継ぐのは難しい。遅々としている日本国内より韓国、中国のほうが筆が伸びやかに思われるのはそのことを表しているのではないだろうか。「鶯や主三百年の留守」「九州を海に浮かべて夕涼み」「初花の咲くや奈良へと舟の道」2013/03/04
