捷号作戦はなぜ失敗したのか―レイテ沖海戦の教訓

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 442p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120041693
  • NDC分類 391.27
  • Cコード C0021

内容説明

レイテ沖海戦は世界史上最大規模の海空戦だった。「大日本帝国」にとっては事実上“鳥羽伏見のおゝいくさ”だった。ではなぜ敗北したのか。重巡洋艦「熊野」に乗艦し、自ら海戦を体験した筆者がその真因をたどりながら、戦闘の全貌を再現する。

目次

重巡洋艦・熊野の戦闘
マリアナ戦後の米軍
マリアナ戦後の日本軍
米軍、レイテに上陸
レイテ上陸と日本軍
パラワン水道
シブヤン海
ハルゼーの北上
スリガオ海峡
サマール沖
神風攻撃、エンガノ岬沖
十月二十六日以後
総括

著者等紹介

左近允尚敏[サコンジョウナオトシ]
1943年海軍兵学校卒、重巡「熊野」航海士、駆逐艦「梨」、「初桜」各航海長を経て1945年終戦(海軍大尉)。1952年から海上自衛隊に勤務し1979年退官(海将)。産経新聞客員論説委員、(財)平和・安全保障研究所政策委員等を経て現在(財)平和・安全保障研究所評議員、(財)日本国際フォーラム政策委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

手押し戦車

15
捷一号作戦は日本海軍がすべての戦力を投じ虎の子の空母を囮にして飛行機に250キロ爆弾を積んで、飛行機もろとも敵艦船に突っ込みその間にレイテに突入する乾坤一擲の勝負。実際に現場の情報が伝わらず囮作戦の成否が判らず、背後からいつハルゼー機動部隊が襲ってくるかわらない状況下でこの上のリスクを負う必要があるのか、虎の子の艦隊をこの様な形ですり潰せるのか司令部の判断を鈍らせた。情報とは下から上に上がってくる間に真実が歪められている。情報とは不要な情報が真実を歪めている。情報を伝える技術の大切さを改めて実感した 2015/06/12

mdsch23

1
実際に巡洋艦乗りの士官として従軍した著者によるレイテ海戦を分析した著書。海外のレイテ戦史書の引用が多いのが玉に傷ですが、もしレイテ湾に第1遊撃部隊が突入してもオルデンドルフの水上部隊と艦載機の餌食になっただろうとの分析は一考の余地あり。特攻にまつわる「下から自発的にやったんだ」という日本帝国海軍高級軍人の恥すべき発言を読むと今も怒りがこみ上げてきます。あなた方が無能だから、戦いの引き時を誤るからこうなったのだという反省のなさは救い難いものがあります。そういう言説も収めた点で本書は価値があるように思います。2010/10/26

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/667042
  • ご注意事項