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内容説明
生ける者が死せる者に導かれて墓所へと向かうさまを描いた「死の舞踏」。死を受け入れながらも、よりよく生きることを望んだ中世末期に生まれた特異な図像を求めて四半世紀になろうとする著者が、一年かけて行なった、いまひとたびの欧州紀行。
目次
序章
第1章 もぐらの祭り
第2章 ベルリンの死霊
第3章 バルト海の輪舞
第4章 ボヘミアの農夫
第5章 「ダンス・マカーブル」に酔い痴れて
第6章 ブルターニュの岐路
第7章 版画と巡礼
第8章 イストラ半島の幽霊船
終章
著者等紹介
小池寿子[コイケヒサコ]
1956年(昭和31年)群馬県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部卒業。同大学大学院人間文化研究科博士課程満期退学。文化女子大学助教授などを経て、國學院大學文学部教授。専攻、西洋美術史。著書に、『死を見つめる美術史』(芸術選奨文部大臣新人賞受賞。ポーラ文化研究所、のちちくま学芸文庫)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Christena
5
死の舞踏というジャンルの絵画について、その起源をたどる旅。このテーマを真面目に研究している学者の本だけあって、単なる紀行文を超えた内容で、テーマ以外の余計な脱線もなく、最後まで好奇心をくすぐられる内容だった。どこかで本物を見る機会があったら、再読してから行きたい。2013/09/04
秋良
3
死の舞踏って、なんかアイアンメイデンのアルバムに無かったっけーとかそんな軽い気持ちで読み始めたら面白かった。中世、今よりも死が身近だった時代に流行したダンス・マカブレ。コミカルな踊る骸骨は現代にも通じる何かがあると思う。2012/05/23
takao
2
ふむ2023/12/10
m
2
著者の講義を受けたことがある。その時は西洋美術史だったが、こういった研究もされていたとは。本の内容というより、小池先生がどんなものを書かれているのか興味があり図書館から借りてきた。初めて知る単語「死の舞踏」、「ダンス・マカブレ」。その絵は死へと誘う骸骨が登場するのに少しも怖くなく、滑稽ですらある。こんな世界観もあるんだなぁ。ただ、読んだ内容がすぐ抜けてしまうような印象。2015/02/12
更新停止中
2
「死の舞踏」を追いかける著者の空間軸の「旅」と、生死観や図像や信仰が歩んできた時間軸の「旅」の交差。「屍体狩り」を読んでてこっちも読んだつもりになってたけど未読だった。この人の著書は、考察や知識として面白いのと同じ位、『なんか変な事にこだわって夢中になってるいい大人』っぷりが楽しい。2011/04/05