イオニアの風

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  • サイズ B6判/ページ数 369p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120040443
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

オリュンポスの神々に課せられた試練に挑む青年テレマコスと美しき吟遊詩人ナウシカアの冒険。ギリシャ神話を背景に描く壮大な物語。

内容説明

偶然のいたずらで“意志”を得た人間たちは、長きにわたり互いに争い血を流し続けていた。時に罰し、時に救い、人間の歴史に介入してきたオリュンポスの神々は、ついに、人間に三つの試練を与え自らの道を選ばせることを決める。運命が用意した試練は、トロイア戦争を巡るふたつ。そして、強大な魔物を巡るひとつ―。人間の未来を拓くため、最後にして最大の難関に挑む、英雄の子テレマコスと美しき吟遊詩人ナウシカアの運命は!?神々の時代から人間の時代から人間の時代へと移りゆく世界を舞台に描く、壮大な愛と冒険の物語。

著者等紹介

光原百合[ミツハラユリ]
1964年広島県生まれ。大阪大学大学院修士課程修了。現在、尾道大学准教授。詩集や童話を発表する一方、1998年『時計を忘れて森へ行こう』で小説デビュー。2002年、「十八の夏」で第55回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ダイ@2019.11.2~一時休止

98
ギリシャ神話がベース。光原さんなのに長編(しかも2段組でボリュームあり)しかもミステリーでなく冒険もの。序盤ちょっと読むのに苦戦しましたが後半は楽しくなってきました。読み終わってから表紙見るとイイ感じ。2017/09/15

みっこ

52
ギリシャ神話をモチーフとしたファンタジー。高校時代世界史が大好きで、でもギリシャ史は苦手でした。本作もやっぱり名前で苦戦。それでも読み切れたのは、とにかく面白いから!人間は今も昔も愚かで、だからこそ愛すべき種族。神々もどこか人間くさくて生き生きしてるのが楽しい。トロイア戦争も良かったけど、一番はナウシカアとテレコマスの話。素直になれない二人がじれったい。旅の過程は冒険小説のようで、ドキドキしました。パラメデスの正体ににっこり、後書きを読んで納得。メドゥーサの逸話はオリジナルかな?切なくて、でもお気に入り。2015/12/08

ちはや@灯れ松明の火

35
遥か昔、人と神の住まう世界が分かたれる前、南欧八百万の神々は不肖の子である人間に三つの試練を与えた。一つ、美男美女の許されざる不義の恋。二つ、妻の裏切りで破綻した夫婦の再生。三つ、英雄の息子と吟遊詩人の乙女の怪物退治。儚き存在の人の身には過酷な試みも、神々にとっては横槍を入れたり姿を変え支えたりと、戯れの盤上遊戯の趣さえ呈する。彼等は意志を示し運命に抗うことができるのか。神話時代から時を経て今も尚、澄んだ空や紺碧の海やそよぐ風、この世の万物に神は宿り、慈悲と苛烈、異なる顔を併せ持つ。2010/03/31

紅香

34
定命の人間に神と同等な≪意志≫を与えるとは。か弱き人間は≪意志≫の重圧に耐えられるだろうか。それを確かめるため、3つの賭けをしよう。。今日も雲の切れ間から心配気に人間界の悲喜こもごもを見守っている愛すべき神々。私の中には今まで存在しなかった場所がこの本を扉に天上と繋がった。。本を閉じた後、温かい光が勇気と共に降り注ぐ。それはギリシア神話を心より愛し、ずっと大切に構想を温めてきた光原さんの情熱にくるまれるからだと思う。愚かでいいんだ。だからこそできることもある。心より素敵な物語。2015/10/14

紅はこべ

32
ラノベ感覚でスラスラ読めた。因みにギリシア神話世界で私のお気に入りはアルテミスとヘルメス。光原さんの神々の描き方は、作者の好き嫌いがはっきりしてるなと思った。2010/03/02

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