出版社内容情報
渋谷を舞台にした時間と空間を超えた17歳の男女の純愛物語。2005年には蜷川幸雄演出で舞台上演予定。
内容説明
近松・黙阿弥・南北を凌駕する時空を超えた壮大な愛の物語。時空を超えた再生の夢。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よこたん
47
“おや、流れ星だ。だがどこか不吉な感じがする。こんな夜は決まって悪い因果が目を覚ますもの。今夜はどこのどいつが地獄に落ちるのやら。” 15年ほど前、新聞連載時に結末だけ読んでいて、どんな内容だったのか気になっていた物語に再会できて嬉しい。この世で結ばれぬのならば、きっと来世で結ばれようと、かなしい恋の行き着く先は心中。そこに、業やら欲の絡んだ悪事やら、時空を跨いだ不思議な巡り合わせもごっそり盛られて、なおかつ疾走感もたまらない。渋谷スクランブル交差点での二人の出逢いに心震える。今度こそは、叶いますように。2019/03/20
ガスブサ
5
ピース又吉氏の『第2図書係補佐』で推薦の1作品。150年前の江戸時代とさらにその600年前、そして現在が交錯しながら進む作品で、愛を貫くファンタジーだった。結局結ばれるものは前世から決まっているってことなのかな。いいような、救いがないような、どちらにも取れますけども。2012/06/12
逸
5
現代の渋谷の喧騒ですれ違った少女と少年。彼らをめぐる輪廻の物語、発端は江戸時代。いまいち書き込み不足、というか読みやすさの追求のためにリアリティがどんどん剥落していったというか。想定する江戸時代の中で、人物の喋り方(とくに若年層)だけが現代。おもしろいけど、うーん。それが残念。2009/11/06
K
3
又吉さんのエッセイから興味を持ち、読んでみた。感想はこの小説の舞台が観てみたいと思った。ラストの戦闘シーンなんかは劇団☆新感線みたいな派手な劇団がやったら面白いだろうなあなんて思ったり。ページ数が多いわりには会話文も多く、文章も読みやすく、読み切るのにそんなに時間はかからなかった。 2013/05/21
sawa
3
又吉さんの本で紹介されていた本。展開のノリが歌舞伎とか文楽っぽい?感じで、そういう目で見ると楽しかった。締めが美しくキマっていた。2013/01/12