アラブ政治の今を読む

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  • サイズ B6判/ページ数 385p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120034916
  • NDC分類 312.28
  • Cコード C0030

出版社内容情報

9.11以後のアラブ世界と国際政治環境の推移を分析、われわれがどうアラブと向き合うべきかを指し示す。

内容説明

現地情勢の精査と分析、社会思想の内在的把握、国際政治への現実的で重層的な認識が切り開くアラブ政治論の新地平。

目次

第1章 世界が変わった日から
第2章 アラブ認識の視座
第3章 アラブ地域政治の地平
第4章 アラブ思想の現在
第5章 対話と共存の道
第6章 イラク戦争の構図
第7章 イラク再建の課題

著者等紹介

池内恵[イケウチサトシ]
1973年、東京生まれ。1996年、東京大学文学部イスラム学科卒業。東京大学大学院総合文化研究科を経て、アジア経済研究所研究員。専攻はイスラーム政治思想史、中東地域研究。著書に『現代アラブの社会思想―終末論とイスラーム主義』(講談社現代新書、2002年、大仏次郎論壇賞)など
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感想・レビュー

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うえ

3
2004年刊だが現在でも考えさせられる。各国制裁の抜け道。「湾岸戦争後イラク戦争に至る12年間をフセイン政権が生き延びた根本的な要因は、フセイン政権に次の二点を実行する意志と能力があったところに求められよう。第一は、政権を維持するためには国民の犠牲を厭わない、つまり国民を盾にする意志と能力である。…第二は、自国の豊富な石油資源を外交資源に転嫁する意志と能力である。周辺諸国も、フランス・ロシア・中国の安保理常任理事国を含む緒大国も、石油貿易や利権獲得のためにフセイン政権との接触を持ち、制裁は骨抜きになった」2023/01/16

ドウ

3
9.11からイラク戦争の時期に様々な媒体に掲載された論考をまとめた本。以前読んだ本と論旨が一貫していて、時流に流されていない人だなと思う(その分何度も繰り返される日本の言論・思想批判にはいい加減辟易しつつある)。1・2・5章が特に内容が深く要再読。しかし読んでいて面白かった。それ以外の章も、比較的長めの論考には学ぶべきものが多く、もう少し明確に目的意識を持って各論考を読むと良さそう。2015/03/19

denken

1
イラク戦争を論じるならば,「アラブ」や「イスラーム」で満足することなく,ちゃんと「イラク」を取り扱わなくてはならない。アルジャジーラにしても,イラクの声を代弁するための機関ではない。2012/03/26

おたきたお

0
頷けない部分はあるものの指摘は分かる。【アラブの若年層の意識】十代後半を対象とした調査では、51%が「海外移住を目指している」と答えた。希望する移住先としては46%が西欧諸国(そのうち21%がイギリス)を、36%が北米を挙げ、他のアラブ諸国への移住を希望したのは13%に過ぎない。著者たちはこの結果を受けて「アラブ社会の住みやすさに関する若者たちの言外の判定は明白だ」と結論付けた。若者がみずからの生まれた社会の将来の希望を抱いていないという調査結果には、著者たちの憂慮の念が託されているのだろう。(P188)2006/01/01

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