オババコアック

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  • サイズ B6判/ページ数 414p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120034831
  • NDC分類 963
  • Cコード C0097

内容説明

白い猪になった少年、鳥と魚と蛇の歌を聴く美しい少女、耳に入り込むトカゲ、一糸まとわぬ姿で眠る女教師、薄明を精霊たちが遊弋する。バスクの伝承を背景に、屹立した言語によって拓かれる文学の深奥。

著者等紹介

アチャーガ,ベルナルド[アチャーガ,ベルナルド][Atxaga,Bernardo]
1951年スペイン北部ギプスコア県に生まれる。バスク語、スペイン語で作品を発表している詩人、小説家。詩集『エチオピア』(1978年)が批評賞を受賞。その後、児童書を執筆するかたわら、脚本、戯曲、作詞などを手がけてきた

西村英一郎[ニシムラエイイチロウ]
1949年、三重県に生まれる。京都大学史学科卒。青山学院大学大学院博士課程前期修了。専門はラテンアメリカ現代文学、ラテンアメリカ植民地史。現在、国際武道大学教授、東海大学非常勤講師
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

兎乃

34
Obabakoak. オババは架空の地名で、表題オババコアックは“オババの人々と風習”という感じか。マコンドやヨクナパトーファと同じ扱い。三つの作品収録、最初の作品『少年時代』は五つの連作短編。よく練られた佳作群で 特に『最後の言葉を探して』は メタフィクションと 登場人物による創作論の対立が軸になり、主人公が書いた“凍った雪のクレパス”という短編が作中作として挿入されるのダガ、これってリラダンのあれ、アレだよね〜♪と ひとり喜んだ読書タイム。2015/11/21

ベック

2
これはいままで読んだことのないタイプの話だった。長編かと思っていたらそれぞれ話が分かれていて独立しているのだ。白い猪になった少年、耳に入り込むトカゲ、裸で眠る女教師、これらのキーワードを見るとなんと奇想に満ちた話なんだろうと思うが、それが物語や文学の本質に迫る様々な考察に満ちたところに落ち着いているから面白い。作中作が色々出てくるが、これの出来はさほどでもなかった。楽しいんだけどね。2013/06/23

gu

1
バスクがいかなる土地なのかよく知らないが、辺境から世界文学に繋がろうとしているのは感じられた。特筆すべきは短めの長編の『最後の言葉を探して』。登場人物たちが物語を語り合う合間に文学論が展開され、随所に引用と先行作品への言及が散りばめられる。さほど目新しくもないメタフィクションだが、作中作の出来がよくて楽しく読めた。なんとなく、エリック・マコーマックなら似たような題材で変にどぎつい作品を書きそうだと思った。2012/03/02

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