出版社内容情報
そのとき指揮官は何を考え、いかに決断したのか? 英国屈指の軍事史学者兼ジャーナリストが、将軍たちの生の声を拾い、あの戦争のさまざまな局面を詳細に記録した。詳細戦況図付。
内容説明
英国が誇る著名軍事史家が将軍たちの生の声を拾い戦争のさまざまな局面を検証する。
目次
第1部 プレリュード
第2部 開戦―1939年~40年
第3部 激浪―1940年
第4部 戦火拡大―1941年
第5部 転換期―1942年
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
skunk_c
63
昨年新装版が出たが1999年の版を読んだ。著者らしい、政治にはほぼ踏み込まない徹底した軍事史と言っていい内容で、概ね1942年までの戦争の展開と、大西洋海域についてはほぼ全期間が語られる。どちらかというと自身も関わりのあった連合国側に厳しく、ドイツについてはロンメルやデーニッツなどを高く評価している。また『第一次世界大戦』と異なり日本の戦争も一通り記述があるが、特にそれ以前の日中戦争との兼ね合いが少なく、監修者も指摘するように、やはりやや古い内容もみられたが、全体としてはバランスが取れていると思う。2024/04/25
ykshzk(虎猫図案房)
17
白水社のほうと間違えて借りてしまった。ちゃんと知らなければいけない、という気持ちに駆られる年齢になった。個人的には薄い本より600頁の厚みをきちんと順を追って読むほうが理解しやすかった。これらは本当につい最近の出来事なんだと改めて思う。当時の技術においては、現在どこで何が起こっているのかを正しく把握しているのは上層部でさえほとんどいないまま、様々な作戦や侵略が展開され、本書にはほぼ描写はないものの、もちろん一般市民は戦争の実態など知る由もなく翻弄されただけであろうことが本当に恐ろしい。下巻も読破をめざす。2019/04/04
Z
0
第二次世界大戦の経過を追った大著。ポーランドは開戦当時、騎兵に重きが置かれていたって、いつの時代だよ!と突っ込み。日本が、ロンドンの軍縮会議で軍艦の量を調整させられたが、実際は効力なかったそう。質的には全然欧米に劣っていなかった。第一次世界大戦で初めて戦闘に使われた飛行機が、本格的に戦闘を左右する兵器として登場。領土を広げすぎると、戦闘部隊さかざるをえず、勝ち進んでいた日本は雲行きが怪しく。真珠湾の奇襲をアメリカが知っていたとする説は修正主義として否定されている。日露戦争のときも日本は通知なしに戦闘開始し2015/07/31
Satoru Yonekura
0
太平洋戦争も含めて第二次世界大戦の戦記ものをこれまでけっこう読んでいる中で、参考/参照文献として何度も出てきた、英国の戦史家リデル・ハートの HISTORY OF THE SECOND WORLD WAR、漸くにして読むに至り、先ず邦訳上巻600ページを読了。 戦時中は政府や軍部高官から直接の助言を求められた存在で、戦後は旧枢軸国の元首脳や将帥らとも交流を持ったという著者により、大戦の主要局面ほぼ全てを概ね時系列に沿い、上層部視点からの概略ながらも分かり易く網羅されています。下巻も楽しみ。2013/11/10
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