内容説明
秘儀、冒険、天変地異、神々の戦い、宿命の恋、キリスト教に封印された波瀾万丈の神話が甦る。ヨーロッパ文明はギリシア・ローマの後裔という固定観念を覆す衝撃の書。
目次
序章 もう一つのヨーロッパ
第2章 死者の海
第3章 巨石文明人の遺産
第4章 神々の系譜
第5章 創世の神話
第6章 再生の大釜
第7章 探求と試練の旅
第8章 秘儀的神話
第9章 王権神話
第10章 愛の物語
終章 永遠の至福
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲオルギオ・ハーン
21
ケルト神話のほか、その影響を強く受けているアーサー王伝説にまで範囲を広げて11のテーマで分析した一冊。ポイントはケルトの各部族で少しずつ異なり、統一された物語ではないこと。そのため、ローマ神話に慣れたユリウス・カエサルがケルト神話の神々の解釈を誤ってガリア戦記に記述している例を挙げてケルト神話の特異性を示している。また、ケルト神話の英雄は人ではなく神の化身や精霊的なものであるというのも面白い。例えば、フィン・マックールはケルヌンノスの化身であり、クー・フーリンは光神ルーグの子という。2024/08/18
彬
2
著者はケルト宗教の崇拝者といえる。だからケルトのどの面に対しても肯定的な意見しか書いていない。それを除けば、ケルトの逸話などが豊富に収められているので、そういうのを知りたい人は手にとっても損はないと思う。2010/05/21
すがし
1
……なんというかかなり微妙な内容。他の神話を貶めてケルト最高いうのがまず信用できない。ただかなりボリュームがあったので勉強にはなった。2009/04/25
Mirae
0
内容豊富で勉強になる。ドルイド教とキリスト教の過渡期に見られたであろう神格の役割の移り変わりの考察は読んでいて面白かった。2012/02/22