出版社内容情報
巣鴨拘置所における戦犯たちの日常生活がリアルに描かれている。戦犯に問われた日本の指導者たちとは、この程度の連中であったかと思う.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』152頁、より)
内容説明
こんな連中が国を滅ぼした!“日本のドン”が祖国の復興を念じスガモ・プリズンで綴った真摯で辛辣、かつユーモラスな記録。吉田首相やトルーマン大統領、マッカーサー元帥等宛の手紙百余通を付す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
筑紫の國造
6
戦前〜戦中は政治家、戦後は日本財団の祖として著名な、笹川良一の巣鴨獄中日記(及び書簡)。獄中日記は同じく収監された人々の様子や米軍の仕打ちなど、非常に詳細であるり、貴重な史料でもある。笹川の見るところ、かつて威張っていた「大物」たちは獄中ではみっともない人間が多く、「自分一人の事しか考えていない」様だったらしい。一方で自分に対しては大変な自信が溢れており、自分は世界のために苦難を受けている、という感が非常に強い。確かに一角の人物だろうが、あまりにも自信が過ぎていて辟易する部分もある。2022/05/22
筑紫の國造
3
戦前〜戦中は政治家、戦後は日本財団の祖として著名な、笹川良一の巣鴨獄中日記(及び書簡)。獄中日記は同じく収監された人々の様子や米軍の仕打ちなど、非常に詳細であるり、貴重な史料でもある。笹川の見るところ、かつて威張っていた「大物」たちは獄中ではみっともない人間が多く、「自分一人の事しか考えていない」様だったらしい。一方で自分に対しては大変な自信が溢れており、自分は世界のために苦難を受けている、という感が非常に強い。確かに一角の人物だろうが、あまりにも自信が過ぎていて辟易する部分もある。2022/05/22
1962
2
右翼の大物の印象が強いため、著者が唱えていた「世界は一家、人類皆兄弟」、「一日一善」等のフレーズに偽善的な臭いを感じていたのですが、この本を読んで巣鴨監獄の中で自分の命に代えても訴えようとしていた信念が彼のフレーズであることが理解できました。 怖いイメージだけが膨らんでいたのですが、違った一面を知ることが出来勉強になりました。2015/06/06
とりぞう
1
放送大学で取り上げられていたので読んでみた。「日本の開眼者はペルリーで ある。日米戦ったからと云って何の罪もないペルリーの銅像を破して見たり米英の国旗を土足に掛けて見たり実に東条一統のやる事は小供臭い。日本人の子でさへ義憤を感ずる」なんて話など。2021/08/01
Aqualily
1
戸締り用心火の用心、一日一善でお馴染みの笹川良一。読了日は何年前か…って感じですが、高校時代にすごく読書家の先生が居て、この本読んでみたいんですけどって話したらまさかのAmazonで購入して貸してくださったのでした。マーケットプレイス。(笑)巣鴨プリズンでの生活、戦犯達とのやり取り、色々書かれていてこの本は面白かった。また読みたいなあ。親戚が昔仕事の関係で笹川良一と話したけどオーラが半端ではない、そうな。