内容説明
十七世紀ヨーロッパの覇権をかけて壮絶な死闘を繰り広げたスペインとフランス―両国の宰相の思想と行動に焦点をあてつつ三十年戦争への介入を通して「国民国家」が形成される過程を雄勁に描く。
目次
第1部 二人の巨人の登場
第2部 覇権と改革
第3部 世紀の武力対決
第4部 二人の巨人の退場
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ELW
1
スペインの行政組織がある程度わかった。カスティリヤ王国が負担過重ですね。「寵臣」の用語が面白い。『大学への世界史の要点』のコラムで、30年戦争でのスペインの役割とその斜陽化を目にして以来、ようやくすっきりした。2017/09/23
ジュンジュン
1
絶対王政前夜、三十年戦争を通じて、王のもと中央集権国家へ駆け上がろうとするフランスと、帝国の名の下に多くの国家の利害がひしめくスペインの盛衰を、リシュリューとオリバーレスという二人の政治家を通して描く。感想としては、たとえ立場が逆だったとしても、"スペインの黄昏"は防げなかっただろうなと。2015/11/16
KOBAYASHI Masahide
1
読みやすい。が、「国民国家」の用語法に違和感。ウェストファリア条約につながる要素はなし。2016/06/12