内容説明
第8回石橋湛山賞受賞の「歴史と文明のなかの経済摩擦」をはじめ、「国際化」を問い直す「平家・海軍・国際派」、単一民族の神話性を突く「多民族社会日本の夢と憂鬱」など、今後の日本のあり方への指針を示す今日的論文集。
目次
序 周辺国家日本と国際化―中心文明への同化と反発、課題としての公正と公共性
1 国際化とはなにか(「国際性」と「文際性」;「国際化」時代の陥穽;平家・海軍・国際派;日本社会と国際意識)
2 単一民族神話克服の途(人的鎖国政策の「成功」を超えて;マイノリティ差別発言の奥に潜むもの;「地方の国際化」と生活の豊かさと;「多民族社会」の日本の夢と憂鬱)
3 経済摩擦と国際性(経済摩擦の文明史的位相;歴史と文明のなかの経済摩擦)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hyena_no_papa
3
ちょっと意味深なタイトルに惹かれて3年前購入するも書棚に眠ったまま。ふと思い出して読んでみることにした。本書は著者が1980年代に日本の国際化について誌紙に書いたものをまとめたもの。サブタイトルが〝歴史と文明の中の「国際化」〟となっていて、読み通した感想としてはどうやら文明論の話のようだ。「脱亜入欧」「文化的植民地」など、ところどころ大きく頷けるところもあるが、著者の取り上げる範囲が極めて広く、読んで消化不良になる自身の非力を痛感する。倭国は対中華、極東は対西欧の視点で日本という自己を遠望するという趣か。2024/01/10
りさ
1
やっと読了。アメリカを無条件に賞賛、尊敬している人に捧げたい。それも流行遅れになるかもよ!2017/03/20