出版社内容情報
度重なる災害・飢饉で派手な宴を禁ずる命が下った内裏。そんな中、街で火事が起こり――!? 正しさがすれ違う、第20巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
41
自分が太皇太后藤原順子に利用され、人殺しにされる所だったことを知り、ひたすら写経と酒という極端におぼれていた伴中庸。今回かれは、京の市中で起こった火事を調べるうちに、本来の自分の役目を思い出す。遊女におとのさまと呼ばせ、いい気分でいた貴族は、うっかり者の紀長谷雄が見抜くほどの悪い男。悪者を探し出す業平、火事を防ぐための方策を提言する中庸、とのさまに逃げられて心も体も傷ついた女性を助ける道真と、お互いそれぞれのやるべき事を果たしていく。2025/04/10
aisu
28
朝廷での権力闘争がどろどろ…。本来の主張に反して、とある娘を助けるためカワウソの妖をでっち上げる道真、そこは可愛いのですが、「とのさま」に騙されたままの娘にスッキリしないなあ…2025/04/18
ミキ
26
政治関係のストーリーを取りこぼしてしまっているなぁ。ちゃんと、理解したい。2025/04/09
maekoo
19
紀豊城・伴中庸(なかつね)コンビのやり取りからバカ学生風藤原有貞の色事関連類焼火災事件へ…昭姫・ミヨと業平にクスっと笑われる愛だの恋だの発言の道真のコマ(86P)がイイっ! 純真なカネの為に様々な関わる人々がつく嘘が素敵! 太皇太后に逢いに行く常行は哀れ蚊帳の外。 追儺や節会等宮中行事も出て来て白(あお)馬節会を前に黒馬百鬼夜行事件勃発! まだまだ表題には遠い…。 番外編は白梅と姫様の上巳の祓エピソードでホッコリ伝統日本文化話…。 巻末の明治座舞台応天の門観劇イラストレポートは役者紹介が有りgood!2025/04/13
みなみ
16
中庸が意外と早く(?)立ち直れて良かった。このまま闇落ちしちゃうのかと思ったので。今回は富士山の噴火から自粛ムーブみたいになっていく宮廷。そんな中、市中で起こる火事。道真は業平に以前の事件の根幹までは話せずにいる状態。こういうの見るとやはり、道真が業平を助けてる部分も多いけど業平のほうが器が大きいよなあ。そのあたり、道真&業平バディもののバランスの良さを感じる。2025/05/08