出版社内容情報
バーゼルラントを二分した内戦は終結。第二王子が勝利を収めるも、ユルゲンや多くの生徒が戦死。士官学校も破壊されつくした。第二王子は国家の再建を図り王政を撤廃。国民選挙を敢行する。一方バルツァーは大破した士官学校を完全に近代的な要塞に造りかえる構想を練り生徒達の傷を癒やす。しかし、ホッとするのも束の間。バルツァーの祖国ヴァイセン陸軍から召還命令が届く!? 彼の出世と生命に危機が!?
中島 三千恒[ナカジマ ミチツネ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マリリン
26
内戦が終結したが、その余波は色々な形で現れる。王政を廃止したバーゼルラントにも、ヴァイセンにもバルツァーにも。リープクネヒトも。動乱は人々の心の中も混乱させ動揺させ、過去の真実をも表面化させたがこれからどのような展開になるのだろうか。不穏なヴァイセン国内の動きが気になる。2018/11/22
あまね
13
戦争に勝つより、戦後処理をどうするかで歴史の評価が変わる。しかし王政廃止→国民投票で大統領になっちゃうなんて、第二王子の改革も大胆すぎる。周囲の大国も黙っているわけはなく…。バルツァーも本国の思惑に振り回され、身分も二転三転。リープクネヒトもなかなかしぶとい。そして、鉄筋コンクリートの誕生。2018/06/15
S 2
8
どんどん話が複雑になっていっているような気がする11巻。あとたぶんバルツァーは針金好き。2018/07/08
コリエル
8
バーゼルラントの内戦が終結し、性急な民主化が行われる。王の血統によらぬ人間だからこそ王統に拘らない果断さかとは思うが、やや急ぎすぎか。次なる舞台はヴァルツァーの故国ヴァイセン。勢力争いの渦中に置かれたヴァルツァーたちだが、リープクネヒトに先んじられそうな気配。もし国王やられちゃったら、反逆者にクラスチェンジだね…2018/05/13
にぃと
7
登録埋め。 バーゼルラント内戦終結。戦後処理から王政廃止、国民投票までをこの巻の前半で終わらせてしまう。このスピード感、第二王子感ある。好テンポながらもちゃんと解説も含まれてるのでこれまで通り勉強しながら楽しめる。 後半から新章突入、ついに表面化するヴァイセン王室と軍部の対立と、こちらも複雑に政治的な話が絡んでキナ臭い…が読んでると面白さの方が勝つあたり絶妙。2022/02/02