内容説明
著者はアラスカに居を構えた三年後に結婚し、翌年長男が誕生した。新しい生活が始まり、南アメリカのガラパゴス諸島やアフリカにも出かけている。本巻には、異国への旅に刺激を受けながらも、アラスカへの想いをさらに強めていった時期に書かれた作品を収めた。
目次
旅をする木(新しい旅;赤い絶壁の入り江;北国の秋;春の知らせ ほか)
アフリカ旅日記(アフリカだ!アフリカだ!;東京発12時40分チューリヒ行き;タンザニアへ;ダルエスサラーム、ジェーンの家 ほか)
講演録(卒業する君に;めぐる季節と暮らす人々;南東アラスカとザトウクジラ;インディアンたちの祈り)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
hirom
4
友人に勧められて読んだ。アラスカの動物、自然に魅せられた人生。こんなにもエネルギッシュに純粋に極北の生活に飛び込めるものなのか。写真家であるが文章も衒いのない平易な言葉で自分の感動を語り、伝わるものが素晴らしい。筆者の言う、今もアラスカの海のどこかでシロナガスクジラがブリーチングをしているのだと思う想像力は、現代社会に暮らしている僕たちに少し勇気をくれる。長生きしてほしかったと思う。2016/08/30
takao
1
ふむ2025/03/17
ゴロチビ
0
星野の晩年の文章を読みたいと思い「旅をする木」が収められているこの本を選んだ。写真が無いのが残念。星野の初期の作品にある自然や生き物へのわくわくするような好奇心は感じられず、広大な宇宙から人間の営みを静かに見つめているような、どこか哀しみを底に秘めたような視線を感じた。「アフリカ旅日記」では、アフリカでの貴重な時を過ごしながら、折々にアラスカの空に思いを馳せてしまう星野が微笑ましい。やっぱり星野道夫にはアラスカが似合う。自分でもそう思ったことだろう。この清らかな詩のような文章を次は写真と共に味わいたい。2016/10/14
さゆう
0
旅をする木と講演録が記載してある。好きなのは、亡くなったブッシュパイロットを弔う会のお話。親友を亡くし、アラスカの大自然に一人身を置いた著者だからこそ、死に付随する悲しいイメージだけでなく、その人の繋がりの豊かさに目を向け、別れがたい生を肯定していく様がとても気持ちがいい。遠く異国から送られてきた手紙のような文体だから、彼もまたどこか旅しているような気がする。2022/08/13




