出版社内容情報
読める、わかる――21世紀の小林秀雄。
女は俺の成熟する場所だった……昭和7年30歳、烈しく過ぎた青春の痛覚を、鋭く語った小説「Xへの手紙」。そしてこの時期のもう一つの記念碑「故郷を失った文学」、他に「現代文学の不安」など計32篇。
内容説明
女は俺の成熟する場所だった―。昭和七年三〇歳。熱く劇しく過ぎた青春の痛覚を鋭く語った「Xへの手紙」…。そして三一歳の洞察、「故郷を失った文学」。
目次
昭和七年(現代文学の不安;小説の問題1;小説の問題2;ヴァレリイの事 ほか)
昭和八年(「永遠の良人」;作家志願者への助言;手帖2;文学批評に就いて ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ブルーツ・リー
4
小林秀雄全集の4巻。小林秀雄、30歳から31歳の作品で、ここで大きな業績、あるいは挫折となったのは、「Xへの手紙」の存在。 当時も、あまり芳しい評価を得られず、自信家の小林秀雄が、この後主に批評にのみ特化して行くのは、この小説の評判が余りにも、という点があると思います。決して悪文では無いと思うのだけれど、これは、小説と言うよりは、かなり批評に寄ってしまっていて、筋らしい筋が無いので、小説ではない、と言われても仕方ないかも。 ただ、これがあったから、大批評家の、小林秀雄が生まれた、とも言えるかも知れません。2019/10/16
kai
1
男女の交際,友,感情の表現.2014/09/24
MatsumotoShuji
0
030305
またお
0
「女は俺が成熟する場所だった。(Xへの手紙)」 何度読んでもしびれるてしまう。とにかくかっこいい。 私は結婚していて、よく夫婦喧嘩するが、そのたびに心の中で「女は俺の成熟する場所だなぁ」などと考えてしまう。 私は小林秀雄のことを勝手に師匠だと思っている。師匠のような人でも嫁さんには苦労したのだ、などと妙な親近感を覚えたりする。2014/04/10
とりくずかご
0
『小林秀雄 全作品』が「第六次小林秀雄全集」のはずなのだけれど、読んだのと書影が違う……。他に見つからないので、とりあえずこれで記録にしておきます。「Xへの手紙」はいつ読んでもいいなあ。2010/12/13
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