出版社内容情報
四十代なかばに、あらためて短篇に気持をひかれた時、救命ブイのように眼の前に浮かびあがったのが連作の形式だった――三連作の十八篇を収録。読売文学賞受賞作他。
「雨の木」を聴く女たち
新しい人よ眼ざめよ
静かな生活
内容説明
『「雨の木」を聴く女たち』は、最初に書いた短篇がどのようにして連作を呼び出したかを、そのまま示している。そしてブレイクを読んでゆくことと、長男光との共生の深化とをかさねた『新しい人よ眼ざめよ』は著者にとって連作形式がどのように本質的なものかを、思い知らせることになった。『静かな生活』は長女の視点から光との共生を再照射した。