出版社内容情報
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『源氏物語』に登場する架空の女性を論じ、小野小町や清少納言など実在の女性を語る。女性の理想的な生き方を求める中世初期の異色評論。
目次
凡例
無名草子
解説
付録
本文訂正一覧
索引
内容説明
『源氏物語』に登場する架空の女性を論じ、小野小町や清少納言など実在の女性を語る。女性の理想的な生き方を求める中世初期の異色評論。
感想・レビュー
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ヴェネツィア
251
冒頭は「八十余り三歳の春秋」に始まるが、この御年83歳の女性が語り手である。『無名草子』の作者は、概ね俊成卿女とされているのだが、そうするとこの作品の成立時は30歳くらいであったようだ。つまり、83歳云々を含めて、偶然に邂逅した詫び住まいの女性たちとの談義もまた虚構なのであろう。解説によれば、それは男物語たる『大鏡』を模したものであるとのこと。さて、その内容だが、『源氏物語』の論評にはじまり、歌人論へと展開してゆく。女性歌人の筆頭に小野小町を挙げているのが興味深いが、『袋草紙』を引き、晩年の落魄した⇒ 2024/11/15