内容説明
『好色一代男』『世間胸算用』等の浮世草子で、勃興期の大阪町人の破天荒な生命力と、生と死・色と欲の狭間に蠢めく人間の悲喜劇を描いた西鶴の人と文学。
目次
「一代男」の世之介
井原西鶴(俳諧師西鶴;浮世草子の成立;西鶴の方向転換;最晩年の西鶴)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
maekoo
6
源氏物語等からヒントを得「好色一代男」「世間胸算用」等の浮世草子と言うジャンルを確立し浪速の庶民や商人達のエネルギッシュで破天荒な生と死そして色と欲の持つ悲喜劇を描いた巨人井原西鶴の人物論・作品論・時代背景を知れる西鶴入門書。 巻頭の吉行淳之介のコラムは「一代男」作品の凄さと主人公世之介の破天荒な面白さを語っていて作品の面白さを知れます! 有名な八百屋お七等の「好色五人女」の内容についても触れ、他の作品も含めその史実と創作の妙を知れ、史跡等写真や絵図・史料も豊富で研究に◎ 芭蕉も同時期で元禄文化を知見!2025/01/18
果てなき冒険たまこ
1
俳諧師として、そして好色一代男の作者として名前はよく知っているがその世界を垣間見たことが未だないので入門編として読んでみた。浮世絵や日本美術を鑑賞する上で見逃すわけにはいかないと前から思っていたけど(そんなのがたくさんあるんだけど)生涯を豊富な図版とともに概観出来るのは分かったような気になってとても良い。まぁ取っ掛かりなんてそんなもんだしこれからどう転ぶかわかんないしね。出来る限り勉強しなくちゃな。2022/07/15
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- 和書
- 一筆啓上 漱石先生