内容説明
24時間、働きづめではいられない、人間らしい生き方を求めて出家遁世した2人の艶隠者、日本人のものの考え方と美意識を決定づけた随筆文学の代表作。
目次
いかが要なき楽しみを述べ…
『方丈記』の世界(『方丈記』の成立と内容;鴨長明の生涯―折り折りのたがひめ;『方丈記』の魅力;『方丈記』の諸本とその性格;『方丈記』の影響と享受)
『徒然草』の世界(『徒然草』の成立と内容;兼好の生涯―おきどころなき身;『徒然草』の魅力;『徒然草』の諸本とその性格;『徒然草』の影響と享受)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
maekoo
6
現代に続く我々の持つ精神世界に流れている無常観や生き方の原点であり、固有な生き様を思索し様々な手法も駆使しながら、ちょうど多くの災害や戦乱を体験した著者達が著わした随筆の名品! 後の世の物書きにも多大な影響を与え江戸時代でも大きなブームを起こした文章はリアルにその時や感じた事を表現し時代背景を把握しうると共に人の心の機微をも知る事が出来る! 二方とも仕事を持ちながら文筆活動を行い世の無常と人の心を表現していた事を知れる啓蒙書。 巻末の関連作品紹介は影響を受けた新古今・枕草子・源氏物語の連関も知れて◎2025/01/08
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1990年の本。再読。新潮古典文学アルバムの一冊。カラー、アート紙、写真や絵がきれい。薄い本なので、気負わず読める。p-1:稗田一穂「朧春」の絵がいい。2023/04/12