内容説明
互いの武芸を認めあった親兵衛と河鯉孝嗣は、里見勢とともに館山城を奪い返す。妙椿は霊玉の光に撃たれて狸の姿を現した。結城では、丶大法師の念仏修行が結願し、七犬士と照文も参列して法会が行われた。これを妬んだ結城家菩提寺の住持徳用は、荒法師と仲間の悪臣を集めて草庵に押し寄せた。七犬士は手分けして迎え撃つ。丶大法師一行が敵勢に囲まれ、あわやというとき、親兵衛が駆けつけた。ついに八犬士すべてが揃い、里見の家臣となった。
感想・レビュー
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Willie the Wildcat
49
第116回-131回。第127回にして、ようやく八犬士の揃い踏み♪仁とヽ大・悌順の再会の件は、グッとくる。「仁」、儒学倫理上の至上の美徳、故の諸々の仁の神秘性が如実。次に、ヽ大が”代表”して体現した一連の供養、心の整頓であり感謝。これら2点が物心両面での、八犬伝最大の転機。象徴が、結城家との雪解けの件。興味深いのが、”狐と狸”の対照性。心底の敬意を訴求することが共通項、始終が同じなのが狐の救いという感。なお、戌孝と禮儀が口ずさんだ万葉歌、風流であると共に、動の中の静が光る。2025/03/21
shunkichi
1
またもや龍がでてくるのは冒頭の場面とかさねているのかな?妙椿・素藤の最後はけっこうあっけなかった。法会を行うだけでも悪い奴らが騒ぎを起こすのは、犬士たちにも(本には書かれていない)何か問題があるのかも?最後は、何も事件が起こらない回が2回ほどつづいて、作者が「面白くないけどこれはこれで必要なんだよ(意)」といってるのがおかしかった。でも、宴の料理にはけっこう興味があって、どんな味付けなんだとおもった。2013/03/31
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