出版社内容情報
自衛隊の元最高幹部たちが「有りうるかも知れない台湾有事の形」をシミュレーション。「戦争に直面する日本」の課題をあぶり出す。
内容説明
現実味を増す台湾有事に備え、自衛隊の元最高幹部たちが「有りうるかも知れない有事の形」をシミュレーションしてみた。シナリオは、グレーゾーンでの戦いの継続、物理的な台湾の封鎖、全面的軍事侵攻、終戦工作の4本。実際に有事が発生したら政府は、自衛隊は、そして国民は、どのような決断を迫られるのか。リアルなストーリーを通じて、「戦争に直面する日本」の課題をあぶり出す。
目次
第1部 台湾有事シミュレーション(想定する背景;グレーゾーンの継続 第3次台湾海峡危機(1995‐96年)型
検疫と隔離による台湾の孤立化 ベルリン危機(1961年)型
中国による台湾への全面的軍事侵攻
危機の終結)
第2部 座談会―台湾有事の備えに、必要なものはなにか(台湾の価値を正しく認識せよ;国家戦略上の弱点;自衛隊は準備できているか;戦時における邦人輸送と多国間協力)
著者等紹介
岩田清文[イワタキヨフミ]
1957年生まれ。元陸将、陸上幕僚長
武居智久[タケイトモヒサ]
1957年生まれ。元海将、海上幕僚長
尾上定正[オウエサダマサ]
1959年生まれ。元空将、航空自衛隊補給本部長
兼原信克[カネハラノブカツ]
1959年生まれ。元内閣官房副長官補、国家安全保障局次長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
umeko
14
台湾周辺での軍事演習と、図らずもかなりタイムリーな内容。下手な怪談よりも背筋が凍る内容。2022/08/03
Garfield
13
★★★★☆☆☆ 安保の分野は、これまで無意識に避けていましたが、ウクライナ侵攻を受けて意識を改めました。その上で、身近なこととして、近年の中国の行動からは絵空事で済まない台湾有事に関する本書を読んだ次第。前半はいくつかのシナリオでのシミュレーション、後半は同検討者による対談。シミュレーションを行うと、日台に国交がないため有事に機動的に高度な連携を図る基盤がないこと、白と黒しかない日本の法体系ではグレーゾーン事態への対応が困難なこと等、大きな問題があることが理解できた。安保問題、具体的に真剣に向き合わねば。2023/06/06
あんさん
13
防衛費予算増額を受け、基礎知識学習の一つで読む。自衛隊関係者の危機意識の高さ。なるほど対応する装備は比較にならないほど貧弱。シミュレーションで印象的だったのが、サイバー攻撃と情報通信途絶の影響の大きさ。憲法や関連する法律に関してはもう少し勉強したい。2023/01/03
友蔵
6
最後の30ページ程度はパス。今の日本人は平和ボケしすぎている。中国とロシアは危険だと、正しく認識して相応の準備をしておく必要がある。いざという時に、恐らくアメリカは助けてはくれない。台湾有事が起きれば、ほぼ間違いなく日本も有事に巻き込まれる。ここ数年の間に起きてもおかしくはない。。我々は、自分の国を自分たちの手で如何に守るかを考えて準備していかないといけない。2023/04/09
バルジ
6
台湾有事における各シミュレーションのリアルさと鼎談において明らかになる日本の安全保障体制の脆弱さに思わず慄然とする。まずシナリオについてはサイバーや世論工作といった点を加味して進んでいくが、進むにつれ「アメリカ頼み」と日頃の準備不足が露呈していく。シミュレーションでは安全保障に詳しい国会議員が参加しているが、それでも法的論拠や事態認定と言った机上論に走りがちであり、とても実戦に耐えうる体制とは思えない。また南西諸島の住民保護や策源地攻撃能力含め余りにも整理しなければならない論点が多く、目眩がする程である。2022/08/29
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