出版社内容情報
福冨 健一[フクトミ ケンイチ]
著・文・その他
内容説明
党員三〇万人、国と地方合わせて約二八〇〇人の議員を擁する巨大組織の本質を見誤ってはいけない。史的唯物論などの独自理論から組織、歴代書記長、資金、綱領まで、共産主義と日本共産党を知るうえで必要な基礎知識。危険性と問題点を露わにする。
目次
第1章 共産主義とは、独裁政治である
第2章 そもそも共産主義とはどういうものか
第3章 日本共産党の歴史
第4章 革命家たちの物語
第5章 二〇〇四年綱領を読む
第6章 闘う民主主義への道
著者等紹介
福冨健一[フクトミケンイチ]
1954(昭和29)年栃木県生まれ。近現代史研究家。東京理科大学卒業。民社党政策審議会部長、民主党政務調査会部長、自由民主党政務調査会部長代理等を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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100
57
共産党はなぜ世間から敬遠されるか、共産党支持する人々はどこに魅了されるかに興味があり手始めに読んでみた。日本共産党の歴史・思想と共産主義の基礎が分かりやすく、まとめられていて最初の一冊には最適。目標が共産主義社会の実現なので、民意の反映はなく、民主集中制という強制で目標に向かって行く集団。共産主義社会の正当性に対しての検証がなく、手段が目的になってしまっているように感じる。2023/12/23
TakaUP48
32
共産党は、欧米では仏を除いて国会での議席はない。日本では、吉田茂の一言で党の存続を認めた。共産党と自民党の対比が面白い。組織原則は、民主集中制VS民主主義。党費は実収入の1%VS月4千円。他に機関紙「赤旗」購読政党の個人寄付は80億VS39億。党首の任期は、なしVS三期9年。「革命家たちの歴史」では、徳田球一・宮本顕治・不破哲三(筆名)の知られざる歴史が書かれていた。ブレジンスキー「共産党政権の権威は残虐な弾圧政策で保たれている」の言葉に香港騒動を連想。だが、民主主義も”絶対正”と思うなとも。2019/09/04
ビイーン
29
私は資本主義の搾取から逃れるためにはマルクスの「資本論」は知る必要があると考えている。だからと言って日本共産党を支持しているわけではない。この政党がいかなる組織なのか冷静になってその正体を把握しておく必要はある。何故、この政党が「破壊活動防止法に基づく調査対象団体」なのか。共産党が政権の中に入ったその時、日本書紀、古事記、万葉集など古来から続く日本文化は全否定され、神社仏閣は取り壊され天皇に関するものは消し去られていくだろう。2020/03/28
Tomoichi
29
共産主義・共産党とは何か?そんなことも理解せず無責任な公約に乗せられて投票する人たち、年老いた共産信者、そんな人に読んで欲しいが、無理なので少しでも政治に興味がある人に読んでもらいたい共産党を知る入門書。因みに私の結論は、共産主義とは宗教である。つまり国家転覆を目指すオウム真理教と同じである。2020/02/22
trazom
27
著者は、民主党や自民党の事務局におられたというから、基本的に、反共の立場ではあろうが、決して偏向的にイデオロギーに凝り固まることなく、共産主義の基本や日本共産党の歴史を淡々と記述したという体裁である。その姿勢をフェアと評価することもできるし、生温いと批判することも可能だろう。戦後、平和革命路線から始まって、50年問題、51年綱領、六全協、61年綱領、2004年綱領という一連の出来事が、極めて整然と見通しよく描かれている。でも、あの六全協の衝撃など、もっともっと踏み込んで書いてほしかったなあと残念に思う。2019/04/16