出版社内容情報
なぜ私は?神?を捨て、仏の道を歩んだのか――。ドイツ人禅僧が、キリストとブッダの教えを徹底比較!
なぜ私は?神?を捨て、仏の道を歩んだのか――。神と隣人を愛するか、無常・無我を悟るか――。ふたつの宗教を生きるドイツ人禅僧が、キリスト教と仏教を徹底比較。迷える日本人にこそ伝えたい、本物の仏教の教え。
内容説明
クリスチャンとしてドイツに生まれ育った禅僧は、なぜ神を捨て、日本で仏道を歩むことになったのか―。異色の経歴を持つ僧侶が、洗礼と出家、信仰と修行、愛と悟りなど、イエスとブッダの教えを徹底比較。「キリスト教の愛は重いが、仏教には愛が足りない」「自分こそが主役の仏教」「悟りは迷いの自覚である」など、それぞれの教えの本質を手ほどきする。悩み迷える日本人にこそ伝えたい、ドイツ人禅僧による宗教論。
目次
第1章 不純なクリスチャン
第2章 禅と初恋
第3章 仏教は自由の宗教
第4章 ドイツ人、日本で問答する
第5章 キリスト教にとって“愛”とは何か
第6章 自分を手放す禅修行
第7章 迷いは悟りの第一歩―仏教のABC
第8章 仏教は自由に流れる
著者等紹介
ネルケ無方[ネルケムホウ]
1968年ドイツ生まれ。禅僧。曹洞宗・安泰寺住職。高校時代に坐禅と出会い、仏道を志す。93年に出家得度。2002年から現職。檀家ゼロ、自給自足、坐禅三昧の修行生活をおくっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かず
26
元キリスト教信者であるドイツ人禅僧が両宗教を比較します。ABCに分類した上で比較していく構成は非常に解りやすいです。イエスの説いた教えとパウロの広めた教えは別ものであると聞いていましたが、その違いが分かりました。私は浄土教をベースに法華経の学習と座禅も体験していたので、仏教ABCの違いがより理解しやすかったです。著者は、日本人は他力信仰によって他律的、換言すれば主体性が希薄な民族となったと触れ、「行動する仏教」を説きます。仏教徒ではなく仏陀を目指せー日本人にとって刺激的な本であると感じました。2017/12/26
もちもちかめ
24
お寺の維持費?を稼ぐため?たくさん本をだしたくさん講演会をし。本を書きすぎて、薄めたジュースみたいになってます!危険です!2018/08/02
Cinejazz
19
クリスチャンとしてドイツに生まれ育った、ネルケ・イエンス・オラフ・クリスティアンは、高校生の時に出会った「坐禅」に魅せられ仏教に傾倒。25歳の時に日本で出家得度した際に授けられた僧名は「無方」。その意味は「一切の方角に開かれている、囚われのないありさま」・・・仏教とキリスト教の教えは正反対である「不条理が故に信じる神」ではなく「自分が自分でなる仏」(一人称の人生哲学)・・・異色の経歴をもつ禅僧「ネルケ無方」が、キリスト教と仏教の宗教観の本質にせまる、悩み迷える無宗教の日本人へのメッセ-ジ。2023/10/03
さっちも
16
キリスト教と仏教では「在るもの」「儚いもの」と、隔たりのある世界の捉え方をしている。「儚いもの」と捉える仏教に、世界観がない、責任の所在がない、言い逃ればかりずるい、の観は否めないけれど。「在る」と錯誤してしまう人間の認識を改めさせるツールと考えれば、あながち仏教は有効だし。キリスト教やイスラム教などの諸宗教のむこうをはれる存在なのかもしれない。映画の「沈黙」で神が応えてくれないのは「在る」と錯誤する人間の強さと愚かさ、、、、まぁいい。そんな次元の話ではなくて、この本は正座して読むべき。その次の知見を現す2017/10/11
しましまこ
16
作家買い。仏教とキリスト教の比較、悟りについては面白かったんだけど、今回はネルケさん初恋の話なんかもあって、ちょっと読むのが恥ずかしかった。2015/02/17
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- 和書
- 奔馬よアフリカを往け