内容説明
派遣切りの次に来るのは、かつてのエリート正社員たち、すなわち「文系・大卒・30歳以上」のホワイトカラーの大リストラである。低成長が続き、就業者総数が減り続けてきたここ十年でも、ホワイトカラーは「本当は必要のない仕事」を作って水ぶくれをし続けてきたからだ。「数年以内にホワイトカラー一〇〇万人がクビになる」大失業時代に何が起きるのか。そしてどう備えるべきなのか。生き残りの処方箋を提示する。
目次
第1章 これからのリストラ対象はホワイトカラーである
第2章 「自分だけは大丈夫」という根拠のない思い込み
第3章 「がん細胞」となったホワイトカラー
第4章 人事部長M氏の見た光景
第5章 真っ先に切られるのはどういうタイプか
第6章 大量失業時代にどう対応するか
第7章 ホワイトカラー大量失業時代を乗り越えて
著者等紹介
深田和範[フカダカズノリ]
1962年生まれ。一橋大学社会学部卒。シンクタンク研究員、東証一部上場企業の人事部長などを経て、現在は大手コンサルティング会社に勤務。組織再編や人事制度改革に関するコンサルティングに従事するかたわら、社会保障に関する調査研究や講演、執筆活動なども行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
12
如何に雇用が日本の発展を妨げているのかが分かった。しかし著者は人材コンサルティング関係の人と言うことも差し引く必要もあるかな?でも確かにホワイトカラーはほとんど無駄な仕事をしてばかりいると感じる。2010/10/16
あああ
4
よく理系が「文系の仕事(事務)なんて誰でもできるんだよ」なんて言ってるヤツを200ページに引き伸ばした感じなのかな?これだけじゃ、何とも言えないので、他の文献も当たりたい。2016/01/13
旅猫
4
ズハリ当てはまってるやん、自分、と思い読みました。ここまでロコツじゃないけれど、今の職場も人事、総務を削る方向にシフトしてますよぅ。そもそも成果主義の導入からして事務職の給与下げるためのようなものでしょ。売上に直結する数字が挙げられないんだから。世知辛い世の中だねぇ、まったく。2010/06/15
たかひー
3
★★★ 7年前に出版された本で、かなり厳しめのことが書かれているが、起こり得ないとも言えないところが何とも。自分たちの存在感を増やすための仕事をしている、というのはそのような傾向も実際に感じられるだけに戒めとしたい。2016/07/27
トダ―・オートマタ
3
ホワイトカラーが企業にとっての大きなコストとなり 大量のリストラの対象にされるのは同意するが だが、リストラされたホワイトカラーが 本書で言うようにエネルギーや医療などの 成長産業とされるところに就職ができるかというと そこまで簡単にいかないと思う。 ただ、企業がホワイトカラーを抱えていることで ある程度日本の失業率が抑えられているんだと思う。2012/03/17