内容説明
政治論争のテーマとなって、すっかり有名になった国の特別会計に眠る金、霞が関埋蔵金。財政再建への活用が期待されるが、実際、どれだけの資産が眠り、毎年どれくらいのお金が積み上がっているのだろう?そして、結局どれだけのお金が使えるのだろうか?「お役所用語」と「省益」に彩られた膨大なデータの裏側を、経験豊富な経済記者が懇切丁寧に読み解き、独自の試算を提示する。
目次
第1章 そもそも霞が関埋蔵金とは何か
第2章 霞が関埋蔵金論争の経緯
第3章 大規模発掘現場その一、財政投融資特別会計
第4章 大規模発掘現場その二、外国為替資金特別会計
第5章 改革と骨抜きの歴史は繰り返す
第6章 ストックの問題―積立金205兆円は多すぎる?
第7章 フローの問題毎年いくらもうかっているのか
第8章 結局、埋蔵金はいくらあるの?
著者等紹介
菅正治[スガマサハル]
1971(昭和46)年生まれ。時事通信記者。1995年慶大商学部卒、時事通信社入社。大阪支社勤務の後、経済部や産業部で自動車業界、経済産業省、日銀、金融業界、財務省などを担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
3
著者と評者は同い年。「特別会計の不要な剰余金や過剰な積立金」(4ページ)。長野県の知事だった田中知事も外郭団体の見直しや廃止をうたったり、民主党も事業仕訳でなんとかして無駄をなくそうとしてきたことは、納税者からすれば当然のことである。無駄な税金を払わされてボーナスをもらっているのはいただけないし、それを許してきたのもおかしい。埋蔵金の価値は不測の事態への対応に使うのであれば、なぜ復興に使われない。そんな素人的疑問も湧く。今が危機でなければ、いつ危機なのか。平和憲法を変えられたときだとしたら、手遅れである。2012/12/11
Humbaba
3
特別会計は,そのルールに従って運用されている.しかし,ルールに欠陥があるとすれば,ルール通りに運用されたとしても正しく運用されたとは言えないのではないだろうか.政権が続いたことによる弊害を,民主党員である著者が切る,と主張している本.2010/10/02
NekoApple
0
http://booklog.jp/users/keithewisdom/archives/410610329X2010/08/27
hakto
0
特別会計の現状に関する本。2009/10/28
ひびきち
0
如何に官僚が好き勝手やっているか、を財源から論じた良書2009/09/22