新潮選書<br> 「未熟さ」の系譜―宝塚からジャニーズまで

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新潮選書
「未熟さ」の系譜―宝塚からジャニーズまで

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  • サイズ B6変判/ページ数 278p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106038792
  • NDC分類 767.8
  • Cコード C0373

出版社内容情報

私たちはなぜ未完成なスターを求めるのか? 「お茶の間の人気者」から日本文化の核心を浮き彫りにする、気鋭の社会学者による論考。

内容説明

我々はなぜ「未熟なスター」を求め続けるのか―画期的日本論。卓越した歌唱力よりも親しみやすさで人気を得るアイドル、ジュニア時代から育成されるジャニーズ、音楽学校入試が毎年報じられる宝塚歌劇団…。成長途上ゆえの可愛らしさやアマチュア性が愛好される芸能様式は、いかに成立したのか。社会学の俊英が、近代家族と大衆メディアの結びつきが生んだ「お茶の間の願望」を浮き彫りにし、日本近代を問い直す。

目次

1章 童謡―天才少女が「あどけなく」歌うわけ
2章 宝塚―女生徒たちはなぜ髪を切ったか
3章 渡辺プロダクション―テレビがタレントを供給する仕組み
4章 ジャニーズ―ミュージカル少年がバク転をするまで
5章 グループ・サウンズ―エレキが生んだ「王子さま」
6章 スター誕生!―オーディション番組と虚構の少女たち
終章 「未熟さ」の系譜

著者等紹介

周東美材[シュウトウヨシキ]
1980年、群馬県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業、東京大学大学院学際情報学府修了、博士(社会情報学)。専攻は社会学、音楽学。東京大学大学院特任助教、日本体育大学准教授を経て大東文化大学社会学部准教授。著書に『童謡の近代』(岩波現代全書、第46回日本童謡賞・特別賞、第40回日本児童文学学会奨励賞)、『カワイイ文化とテクノロジーの隠れた関係』(共著、東京電機大学出版局、2016年日本感性工学会出版賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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パトラッシュ

115
厳しいトレーニングを経て活躍するアメリカや韓国の歌手に比べ、日本の芸能界では半素人の未熟なうちにデビューさせ成長のプロセスを楽しむやり方が普通だ。なぜこんな特異な嗜好が定着したのか、余すところなく疑問を解き明かしていく。童謡歌手や宝塚などを通じて戦前から「幼さ」が都市住民の人気を得て、戦後はテレビの普及と茶の間の中間層の拡大が親しみやすいアマチュア性を求めたのだ。その求めに応じたのがジャニーズやGSであり、スター誕生を経てAKBへとつながる。芸能面での特異な好みを通じて考えるユニークな日本論となっている。2022/08/31

fwhd8325

54
童謡歌手からスター誕生まで、日本アイドル史といえる内容だと思います。サブタイトルにある宝塚やジャニーズには、あまり縁がありませんが、渡辺プロダクションやグループサウンズ(私にとってはジュリー一本なのですが)は、私にとってまさしくザッツエンタテインメントなのです。それは未熟さとは対極であるように思うのですが、著者が書きたかったテーマ、アイドル=未熟さを立証させるためには仕方ないのでしょう。描かれている大半をオンタイムで経験している私には、あらためて面白い、素敵な時代だったなと思うのです。2022/06/28

かさお

39
たしかにっ✨発展途上というかダイヤの原石、青田買い、子役の時から注目してた、とか「化ける」事を楽しんでる私が居る、だいぶ前、歌わない踊らない演技しない叶姉妹が何故人気なのか海外では理解されなかったという。ジャニーズや宝塚も英訳が難しいという。この本では、戦後の日本の近代家族モデル(農村から流れ都会でサラリーマン、主婦、茶の間の作成、家庭音楽で夫を癒やす、子供にお金をかけて育てる)が政策として根つけられた過程から考察されている。なかなか興味深かった。オーディション番組とか練習風景とか観るの好きだもん2023/05/16

しゅん

17
宝塚、ジャニーズと副題にあるが、実際にはその二つに対象を限定せず、童謡の誕生、渡辺プロの拡大、グループサウンズの流行についても語られる。「スター誕生」の応募者が期せずにして低年齢層と女性に集中したという話。女性の集中は、結婚以外の物語が一般女性に与えられていなかったからだろう。成長を見たい欲求と未熟さを保存したい欲求が同時並行する流れがあるのはわかった。そこから、日本国民の問題を確定するには、「未熟さ」のカルチャーをジェンダー論に接続する作業が必要に思う。2024/03/01

kitten

14
嫁の蔵書より。日本の戦前からの芸能史と、なぜか「子どもの未熟さ」が消費される系譜について。童謡がそんなに大きなポジションを占めてたのか。すぎやまこういちは、ゲーム音楽より前に一時代を築いてた。そして、宝塚とジャニーズ。ジャニーズはアマチュアだからこそお茶の間で受け入れられた。プロを目指した時に瓦解するのは必然。 今は、お茶の間ではなくて推し活の時代。どうかわるかな?個人的には未熟さを売りにするのは気に入らないな。若けりゃなんでもいいのか?プロデュース力の勝負は、うーん。2024/01/26

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