出版社内容情報
どうしても「国史」として語られてきた明治維新。欠落していた世界史的・比較史的視点から試みた、新しく画期的な「維新論」の提示。
内容説明
明治の国家運営は、なにが優れていたのか?かの石橋湛山は明治維新の改革を高く評価した。新政府成立から時をおかず、遷都、廃藩置県、徴兵制、地租改正、義務教育、鉄道・通信の敷設と、矢継ぎ早に実行に移し、西南戦争などの内憂もありながら、憲法制定、議会政治樹立にまで至る。この間のスピード感あふれる政治の実態を、現代の政治学者の眼から生き生きと描き、新たな「明治維新論」を提示する。
目次
明治維新はどう論じられてきたか
江戸時代の遺産
開国と幕府の崩壊
新政府の成立
権力・国力基盤の整備
岩倉使節団
明治初期アジアの国際関係
大久保独裁の現実
自由民権運動と明治一四年政変
朝鮮問題と条約改正
明治憲法の制定
議会政治の定着
明治革命の終わり
著者等紹介
北岡伸一[キタオカシンイチ]
1948年、奈良県生まれ。東京大学名誉教授。2015年より国際協力機構(JICA)理事長。東京大学法学部卒業、同大学院法学政治学研究科博士課程修了(法学博士)。立教大学教授、東京大学教授、在ニューヨーク国連代表部大使、国際大学学長などを歴任。2011年、紫綬褒章受章。著書に『清沢洌―日米関係への洞察』(サントリー学芸賞受賞)、『日米関係のリアリズム』(読売論壇賞受賞)、『自民党―政権党の38年』(吉野作造賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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