内容説明
日本の兵隊は建軍から八月十五日まで、いかに戦ってきたのか。生身の兵隊たちのことを、私たちは知らない―。巨大な軍隊組織の中で、ただ一個の兵士だった祖父や曾祖父たち。その率直な生活感情、極限状況での思いとは。終戦の日、「軍隊はほろぶにしても、かつてお前が兵隊であった、という事実の歴史はほろぶことがないだろう」と自らに言い聞かせた著者が、知られざる兵隊の心情を後世に伝える稀有な一冊。
目次
兵隊の誕生―軍隊はいかに組織されたか(軍隊のはじまり;軍隊の成り立ち)
兵営生活の実態―入隊から除隊まで(初年兵の生活;内務生活のさまざま;二年兵としての生活)
兵隊の戦史―兵隊はいかに戦ってきたか(台湾の生蕃討伐;西南の役;日清戦争;台湾征討;北清事変;日露戦争;シベリア出兵;満州事変;ノモンハン事件)
大東亜戦争下の戦場生活―極限の場における兵隊の姿(駐屯業務;戦闘行動の実態)
著者等紹介
伊藤桂一[イトウケイイチ]
1917(大正6)年、三重県生れ。1938(昭和13)年、徴兵により騎兵第15連隊に入営、のち騎兵第41連隊に転属、中国山西省へ。’41年に内地へ帰還するも、’43年に再召集され上海近郊で終戦を迎えた。’62年に「蛍の河」で直木賞を受賞。『かかる軍人ありき』等の戦記文学の他、時代小説にも健筆を揮い、詩人としても活躍。’84年、『静かなノモンハン』で芸術選奨文部大臣賞、吉川英治文学賞を受賞した。2016年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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