出版社内容情報
GHQによるローマ字政策から、「書く」よりも「打つ」文字になった現代まで――様々な事情に振り回されてきた漢字使用の変遷をたどる画期的日本語論。
内容説明
昭和20年、日本にやってきた占領軍は、何千という文字を使いこなさなければならない漢字を「民主主義」の障害と考え、国語のローマ字表記を提案した。その後、漢字の使用を制限した「当用漢字表」、使用の目安へと転換した「常用漢字表」を経て、29年ぶりに刷新される「改定常用漢字表」まで、「書く」文字から「打つ」文字となった変遷を辿る日本語論。
目次
第1章 終戦と漢字(国語ローマ字化への模索;当用漢字表の制定;それからの当用漢字表―「別表」と「音訓表」)
第2章 常用漢字表への道のり(人名用漢字の制定;それからの「当用漢字表」;表音派と表意派の対立;常用漢字表の制定)
第3章 「書く」時代から「打つ」時代へ(機械で書けない文字;「〓(おう)」と「鴎」―表外字の字体
表外漢字字体表)
第4章 「常用漢字表」の改定(「己」と「巳」は同じか;「改定常用漢字表」における目安)
著者等紹介
阿辻哲次[アツジテツジ]
1951年大阪生まれ。京都大学文学部中国語学中国文学専攻卒業。同大学大学院博士課程修了。現在は京都大学大学院人間・環境学研究科教授を務め、文化庁文化審議会国語分科会漢字小委員会委員として新たな常用漢字表の作成にも参加した。古代文字学についての知見と、パソコン・ワープロという現代テクノロジーの媒介としての漢字を研究する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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