内容説明
ベルリン・フィル全盛時代の楽員たちが、初めて語ってくれた本格インタビュー集。ドイツ精神主義の化身・フルトヴェングラーと、飽くなき音響美の追求者・カラヤン。共同作業した音楽家でなければ分からない二大マエストロの秘密を、臨場感溢れる語り口で解き明かす。
目次
テーリヒェン氏との対話
バスティアーン氏との対話
ハルトマン氏との対話
ピースク氏との対話
テーリヒェン氏との対話 その二
ハルトマン氏との対話 その二
ゲアハルト氏との対話
ライスター氏との対話
ヴァッツェル氏との対話
ヴァインスハイマー氏との対話
ツェッペリッツ氏との対話
ハルトマン氏との対話 どの三
フィンケ氏との対話
フォーグラー氏との対話
著者等紹介
川口マーン惠美[カワグチマーンエミ]
大阪生まれ。日本大学芸術学部卒業。ドイツ・シュトゥットガルト国立音楽大学大学院ピアノ科卒業。シュトゥットガルト在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
17
著者は結構、フルトヴェングラーのほうがカラヤンよりも好きなのかもしれません。ベルリン・フィルなどの元団員などの話の聞き方を読んでもそう感じます。私は両者とも嫌いではないのですが、演奏する曲目によっては好き嫌いが出てきます。題名が少し扇情的であると感じますが、やはりベルリン・フィルを語るときにはこの二人の巨匠について避けることはできないと思います。2014/07/14
木曽のあばら屋
6
ベルリン・フィルの歴史をを代表する二人の巨人について、ベルリン・フィルの元メンバーに取材したインタヴュー集。著者(聞き手)も音楽家であるためか的確で深みがあります。二人の性格の違いから、そもそも音楽とはという本質論にまで拡大、 しかし決して焦点がぼやけません。見る人が違えば、同じ人、同じ出来事も180度違って見えることもあるのだ、という事にあらためて気付かされました。そして矛盾をポンと投げ出しているようでいて、きわめて読みやすく整理されているこの著者の文章力、大尊敬モノです。2011/03/26
植岡藍
5
筆者は(ややというよりもかなり)フルトヴェングラーより。両巨匠をもう少し並列に見ていたらどうなっていたかと考えずにはいられない。それでもある程度のバランスはあるので、編集、出版社の力を感じる。両巨匠と生で接した団員達の言葉が面白く、興味深い。ベルリン・フィルの元団員達にインタビューするという資料的価値はすごい。2012/01/24
クルカ
4
良書。カラヤンかフルトヴェングラーが好きなら読んで損はないです。ベルリン・フィルで二人の巨匠と生でぶつかってきた団員たちの声が詰まっています。インタヴュアーはどちらかと言えばフルトヴェングラー贔屓なのかな。私もフルトヴェングラー贔屓なので、補正はありそうですね。とりあえず、手元にあった田園は聞き比べてみました。読み終わったら聞き比べをしてみるのも面白いかもしれませんね。後、才能に惚れても人格には惚れるな、がよくあらわれていましたよ。天才は変人です。2012/10/05
胆石の騒めき
3
(★★★★★)本当に面白い。特定の意見のみで判断する危険性を見事に記している。手垢のついた感もある両指揮者の比較に留まらず、現役の楽団員だと思っていても言えない内容を、失うものがない老元楽団員が雄弁に語っている。幻滅もするが、演奏活動もルーチンの業務となると、他の職業の例にもれないのかもしれない。以前から疑問だった「指揮者がいないと演奏できないのか?」が少し解決。完全な対称性より、姫路城の天守閣に見られるような非対称性に美を感じる日本人の特質は、フルトヴェングラーの演奏と親和性が高いのかもしれない。2017/10/20




