内容説明
長く絶対の証だと信じられてきた処女膜の有無も、「処女か否か」を決定づける証拠とはならない。「初体験」がアナルセックスの場合、それを「処女喪失」と言えるのか?西洋文化において処女は、科学的根拠のないまま、「純潔の証」「身体への害毒」「富の象徴」など様々に語られ定義づけられてきた。時代の倫理と欲望に振り回された「処女イメージ」とその歴史。
目次
第1章 処女とは?(医学的視点)(処女膜は処女膜じゃない?;処女性の印;処女性は体に毒?;ヴァージン・ビジネス)
第2章 世界の救済(キリスト教的視点)(肉体と魂;処女と妻;宗教改革と処女性;純潔の熱望)
第3章 処女の多義性(文学的視点)(はじまり;ペンとページ;処女性をいかに読むか;処女喪失;独立した処女たち;不自然・時代遅れ;異様な処女性;エンディング)
第4章 公益に対立する処女性(政治的視点)(君主と処女性;処女のテリトリー;市場における処女性;女性の公的地位)
第5章 処女性の未来(結論にかえて)(性政策;純潔の教え;アメリカの性教育;禁欲主義の未来)
著者等紹介
ベルナウ,アンケ[ベルナウ,アンケ][Bernau,Anke]
1971年ドイツ生まれ。幼少時にイギリスに渡る。現在、マンチェスター大学准教授。専門は中世文学・文化、ジェンダー研究
夏目幸子[ナツメサチコ]
1969年和歌山県生まれ。パリ第四ソルボンヌ大学・京都大学文学博士。元大阪外国語大学助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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