新潮クライムファイル<br> 共犯者

新潮クライムファイル
共犯者

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  • サイズ B6判/ページ数 280p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106028311
  • NDC分類 916
  • Cコード C0395

内容説明

埼玉愛犬家連続殺人事件。犯人がなかなか挙がらなかったことには、深いワケがある。死体が絶対に現れない方法をあの男があみ出したからだ。俺は雨の音が何よりも嫌いだ。連想させるのだ、人肉に降りかかるシャワーを。眼前から消えないのだ、あの生涯最悪の光景が。「人間の死は生まれた時から決まっているわけじゃない」あの男はそう言った。「そいつは俺が決める。俺が今日死ぬと言えばそいつは今日死ぬんだ」俺は震えあがった。が、逃げれば消される。そう、細かい肉片にされて文字どおり消されるのだ。一体どうしたらいい。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

青乃108号

93
これはきつい。埼玉・愛犬家連続殺人事件の実際の共犯者が書いたとされるこの作品。直接的なグロ描写は思った程ではなかったけれど、出てくる人間がことごとくクズばかりのこの作品。面白くない。得るものは何もない。気分が沈む。ご飯がまずくなる。どう考えてもこの本を読むべきではなかった。どうして読もうと思ったのか。そして次に控えてるのは【津山三十人殺し】どうしてこうなった。自宅療養期間も今日で終わり、明日からは再び陽性者多数の障害者グループホームで、人間の盾としてウィルスと闘ってこなくちゃいけない。正直怖くて仕方がない2022/07/29

GAKU

69
埼玉県愛犬家殺人事件で死体遺棄、損壊の共犯者として逮捕された作者が、事件を語ったノンフィクション。実際はゴーストライターが書いたそうですが?こんな事件があった事はニュースで知っていましたが、こんなにも凄惨な事件だとはじめて知りました。主犯の関根、もはや狂っているとしか思えません。こんな奴に逆恨みされたら、もう逃げようがないでしょう。ここに書かれている事が全て真実ならば(多分そうなのでしょうが)へたなホラー小説なぞ足許にも及びません。⇒2017/04/01

HANA

55
「冷たい熱帯魚」の影響で読んだのだが、現実の方が凄かった。所謂「ボディを透明にする」手順は知識としては知っていたものの、改めて語られるとぞっとするというか、もやもやした気分がいつまでも残る。ただそれよりも現場にいた人間だけが知るリアリティ、肉を刻みながらの河内おとこ節だったり、死姦の様子だったり、苦しみのあまりフロントガラスを割る話、そういう細かい部分の方が何故かひたすらに恐ろしい。聞き書きという立場なので、著者という立場の人間が関わった部分のみ書かれているが、この事件書かれていない部分も相当根が深そう。2013/12/12

みゃーこ

54
『ボディは透明―それは川崎事件以降、関根の口癖になっていた「わかっているんだろうね、ボディは透明なんだぞ」そして次に「子どもは元気か」とくる。そんな時の彼の目つきは鋭かった。』(本文より) 自分は被害者ヅラして従うしかないことを強調しつつも上から目線が鼻につく傲慢な臆病な男の風上に思置けない被害者を見殺しにしておいて罪の意識もなく恐怖恐怖とばかり繰り返し訴える最低な根性がにじみでている著者だが、作品として関根の恐ろしさは十分伝わった。2015/06/26

Maiラピ

25
映画「冷たい熱帯魚」関連で手に取る。戦慄の独白。1999年、新潮社より山崎永幸著“共犯者”翌年、角川文庫から志麻永幸著“愛犬家連続殺人”二冊とも絶版になり、2003年に幻冬舎から蓮見 圭一が“悪魔を憐れむ歌 ”で出版そして絶版。元々は当時新潮のライターの蓮見圭一が書いたもの。その変遷についていろいろ裁判とゴタゴタがあったらしいが、その経緯はよくわからなかった。こういう怖ろしい人もどきに人生で遭遇しないことを切に願う。岩本検事の話、ホント?マンガキャラ過ぎる。事実は小説より奇なりっていうか怪奇。2011/12/15

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