内容説明
誰も描かなかったブラインド・スポット―孤絶の空間を舞台に、音道貴子の刑事人生は最大の危機に突入した。ここは一体どこなのか。犯人グループの次の一手は何なのか。たった一人で敵と対峙する彼女の脳裏を、期待と絶望が交錯する。このデッドロックをくぐり抜ける手段が果して存在するのか。『凍える牙』に続く久々の書下し大作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タックン
63
音道貴子シリーズ。題名の鎖で監禁されるシーンはリアルな臨場感とかドキドキ感があって読み応えがあったけど、それにしても長かった。それに比べ最後はあっけなかったな。 もう少し事件の発端の背景とか架空口座のことを描いて欲しかった。 それにしても星野っていう刑事のクズさ加減には呆れた。あれでよく刑事それも警部補になれたな。 加害者の看護士女性の運命があまりにも悲しいな。 監禁された貴子の健気さが光ったし、元コンビの滝沢の人間味あふれる活躍はよかった。 音道貴子刑事よく頑張ったってねぎらいたいな。2021/06/19
達ちゃん
58
本の厚さにびびりましたが、読み応え十分ですごく面白かったです。長さを感じさせない濃い内容に満足です。滝沢たちの熱い思い、昂一の熱い思い、とにかく良かったです。2017/06/04
だんたろう
39
音道と滝沢のコンビが活躍するのかと思いきや、そんな風に関わるとは恐れ入った。シリーズものとして、読者を飽きさせない工夫が秀逸。今作では犯罪者である加恵子の描写が痛々しくて引き込まれる。加恵子なしでは成立しない作品で、滝沢以上の準主役と言っても過言ではない。結果には必ず原因と過程があるわけで、そこに引き込ませて一気に読ませる筆力はさすが。捕まることで解放された加恵子の未来を願ってやまない。2014/07/07
☆エンジェルよじ☆
31
久しぶりにムカムカするほど嫌な奴に会ったww星野~!婚活するなら他でやれ!あんたのせいでー貴子が・・監禁されている間の恐怖と不安。信じる事ができなくなるほどの諦め。おめーのせいだ!星野!唯一皇帝ペンギン滝沢さんや他の仲間が音道さんを信じていたのが救いだった。星野は降格とか懲戒免職とかにならんのか!あっ~~腹タツ(`・ω・´)2011/11/15
bibi
29
ドラマの再放送したものだった!それを見て、乃南アサ の「凍える牙」から追いかけてきたのかも!?と気づいた(^_^;)シリーズ物は、ちゃんと最初から読まないと面白さが減ってしまうので、これから読む人はぜひ「凍える牙」「花散ることの殺人」と順を追ってくださいませ。ドラマでは伝えきれない貴子や滝沢の心情が理解できてよかった。2018/05/07