出版社内容情報
左遷された武士の別れの膳、商家の華やかな正月、大名家の宴……日記等の古記録を読みこみ、正確に再現した江戸時代の様々な食卓。
江戸の人々はどんな献立を、どんな思いで食べていたのか? 名人が再現! 素材も調理法も食べかたも、いわゆる「日本料理」は江戸時代に始まった。水戸黄門の宴会料理や滝沢馬琴のある日の昼餐、お伊勢参りの旅籠の食事や、元禄御畳奉行の深酒の晩など、著名人から無名の武士まで古文献にもとづく献立を、名店「なべ家」主人が正確に再現。当時の食卓をかこむ人々の心に寄りそうエッセイ、レシピも充実。
内容説明
本書は、古文献にもとづき、水戸黄門の宴会料理や作家馬琴のある日の昼餐、お伊勢まいりの旅篭の食事や元禄御畳奉行の深酒の晩など、著名人から無名の武士まで、史実に残る献立12組を名店「なべ家」主人が正確に再現。当時の食卓をかこむ人々の心に寄りそうエッセイ、いまでも作れるレシピも充実の「江戸のたべもの」案内記です。
目次
一月 大店のお正月―『家内年中行事』より
二月 御畳奉行、朝まで痛飲す―『鸚鵡篭中記』より
三月 黄門様、精進で宴会―『日乗上人日記』より
四月 旅の楽しみ旅篭ごはん―『伊勢参宮献立道中記』より
五月 贅を尽くした食通の昼餐―『献立懐日記』より
六月 海の幸豊かな越後の宴―『柏崎日記』より
七月 大名家、七夕のお祝い―「慶応二年御献立帳」より
八月 流行作家、孫の誕生祝い―『馬琴日記』より
九月 御家人、引き継ぎの宴―『官府御沙汰略記』より
十月 下級武士、友人宅におよばれ―『酒井伴四郎日記』より
十一月 中級武士宅での豪華な酒宴―『石城日記』より
十二月 隠居大名、観劇の宵―『宴遊日記別録』より
著者等紹介
福田浩[フクダヒロシ]
料理家。大塚「なべ家」主人。1935年東京都生れ。早稲田大学文学部卒業。家業のかたわら古い料理書の研究や江戸時代料理の再現に力を注ぐ
松下幸子[マツシタサチコ]
食文化研究家。千葉大学名誉教授。1925年埼玉県生れ。東京女子高等師範学校家政科卒業。調理学を経て、江戸時代の料理書研究を専門とする
松井今朝子[マツイケサコ]
作家。1953年京都府生れ。生家は祇園の料理屋。早稲田大学大学院文学研究科演劇学修士課程修了。松竹株式会社に入社し、歌舞伎の企画制作に携わる。松竹を退職後はフリーとなり、1997年『東洲しゃらくさし』(PHP研究所)で作家デビュー。同年『仲蔵狂乱』(講談社)で時代小説大賞、2007年『吉原手引草』(幻冬舎)で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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