内容説明
「食はクスイムン(薬物)」の心をいただきます。これぞ、沖縄の伝統料理!琉球王朝時代の食医学書『御膳本草』を基に、60の食材、70の料理を再現。これまでの琉球料理への認識を新たにする、料理本の誕生。
目次
穀類
五穀造醸類
菜類
瓜類
海菜類
苔類
家獣類
魚類
調理之類
介類
果類
東道盆
琉球の四大食料
著者等紹介
高木凛[タカギリン]
1947年生まれ。東京都出身。脚本家、作家。主なテレビドラマ作品に、TBS東芝日曜劇場「息子よ」、TBS「父系の指」(松本清張原作、ギャラクシー大賞、芸術祭優秀賞)、NHK「黄色い髪」(干刈あがた原作)、テレビ東京「夫婦善哉」(織田作之助原作、芸術祭優秀賞)など。1998年、東京・赤坂に沖縄懐石料理店「赤坂潭亭」を開き、主人として現在に至る。2007年『沖縄独立を夢見た伝説の女傑 照屋敏子』で第14回小学館ノンフィクション大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヴェネツィア
368
著者は脚本家として活躍する傍ら赤坂に沖縄懐石料理店を開くなど多彩(多才でもある)に活躍する女性。本書は天保3(1832)年に渡嘉敷親雲上通寛よって著された『御膳本草』をもとに料理を再現し、書かれたもの。本として、実に丁寧に作られている。琉球料理の奥の深さには驚嘆するばかり。察するに下準備が実に周到なのである。琉球の文化は台湾、南中国、ヴェトナムなどと通底するものと思っていたが、料理においては中国に学びつつも、独自の発展を遂げてきたことがよくわかる。また、著者の研究熱心なのにも脱帽。 2021/02/22
たまきら
32
細やかなリサーチと、再現された食べ物の精緻さにうなりました。失われた技術や文化への著者のまなざしがとても素敵で、夢中になって読みふけりました。中国でも日本でも、韓国でもない。食べ物から再現される当時の「ある時のごちそう」や、普段使いのレシピまで多様に紹介されています。東京なら山の手、といった風情の(沖縄なら朱里かな?)端正な雰囲気を楽しみました。読み友さんから。2021/02/28
ナディ
21
再読。クスイムンというだけあり、食材のもつ効能と併せて読むと面白い。2016/05/03
冬木楼 fuyukirou
17
図書館本。パラパラ眺めてたら最後のページになってしまった。琉球の古書「御前本草」を元にした料理本。琉球の宮廷料理で、料理と器の組み合わせが品が良くて見てて楽しかった。いちおうレシピも載っているのだけど自分で作れる気がしない。 沖縄料理と言えばゴーヤーチャンプルーのイメージなのだけどこの時代には無かったようで、焼きゴーヤー、これなら作れるかな。 近所のスーパーに島豆腐が売っていたのでゴーヤーチャンプルー作るときは使っている。本場の島豆腐とは違うのかも知れないが、普通の豆腐を使うより断然おいしいのでお勧め。2022/01/27
シルク
15
世の中でコロナおさまったら、わたくし絶対、沖縄に行くよ。。。! と、思う。沖縄、ふつくしい…。そして、美味しいんだー…。しかしさ。この本を読んで思ったですが、わたくしは沖縄ごはんが好きやけど、本当にメジャーな? ものしか知らない。ソーキそば、チャンプルー、やぎ汁、タコライス、豆腐よう、じーまーみ豆腐、スパム、ポーポー、ちんすこう。もちろんそれらも大・大好きなんだけど、次に沖縄行ったら、この本に出てくるような琉球の料理も食べてみたいな。特に「島辣韮(らっきょう)の天ぷら」と、ドゥルワカシー。スヌイの天ぷら。2023/05/04