内容説明
当代一の目利きといわれた白洲さんは、創作のヒントをプレゼントする名人でもあった。彼女からもらった「美の種」を育て、花咲かせた作家、工芸家たち、そして骨董商たちとの交流から浮かび上がってくる正子さんとは?没後に発見された幻の論稿「清少納言」百二十枚を附す。
目次
第1部 美の種まく人(川瀬敏郎、師・白洲正子に“胸を借りる”;川瀬さんの花(白洲正子)
何につくともなき心かな―西行の和歌を表具する(加藤静允)
春夏秋冬(加藤静允;白洲正子)
一枝の花(古沢万千子) ほか)
第2部 骨董店にて(骨董からエネルギーを吸い尽くす(柳孝)
柳さんご夫妻の花(白洲正子)
古道具屋に舞い降りた「天上の人」(坂田和実)
「吉平さん、何かいいものある?」(瀬津吉平)
お預けした仏さま(宮島格三))
附 清少納言(白洲正子)
著者等紹介
白洲正子[シラスマサコ]
1910年、東京生れ。98年、没。2001年、旧邸が記念館「武相荘」として開館
川瀬敏郎[カワセトシロウ]
1948年、京都生れ。花人
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感想・レビュー
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榊原 香織
66
白洲正子追悼文集。工芸家の人々の。 川瀬敏郎の花の写真が見たかったので(でもほんの数ページ) 巻末に、死後発見された”清少納言”あり。ほぼ全文。 砕けた書き方で清少納言賛歌2022/02/19
Koki Miyachi
1
白洲正子は、美しいものを見極める二つの審美眼を持っています。一つは生まれてくる美を見極める眼、もう一つは目の前にある美を見極める眼です。本書は、この二つの審美眼を浮かび上がらせる構成になっています。第一部は8人の芸術家が語る白洲正子と、白洲正子が記したエピソードが紹介されています。第二部には白洲正子と骨董店主の間の出来事が収録されています。白洲正子の類まれなる美を見極める力を感じます。2024/07/25
きなこ
1
最後の枕草子は読めてません。また借ります。2019/11/06
Noelle
1
白洲さんと交流のあった方々からの白洲正子像。ご本人の著作同様、ぶれない確固たる意思のもと人と交わり、生き、周囲に影響を与えたことがうかがえる、素敵な交流録だった。最後に収録された「附 清少納言」はとても白洲正子の清少納言論で、いかにも白州さんの好む人としての清少納言が語られていて、きっと同時代に生きていたらとても気があう仲間になったんだろうな〜と思わせるものだった。没後の発見とのことだが、早くに発表されていたら面白い反響があっただろうにね。白州さんと清少納言双方を理解するのに、最適な文章だと思う。2015/12/09
takao
0
ほー。2016/11/23
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